秘されし、その甘やかな救済 《 第三章 15

「もちろん、きみがよければ――の話だが」

 ラティーシャは口を開きかけ、しかしすぐに閉じて代わりにこくりとうなずいた。「もちろんいいです」などとはっきり答えてしまうのはどうにも恥ずかしい。しかしながら、彼と触れ合いたいという欲求があるのは確かだった。

「本当に?」

 両の手のひらを手で覆われる。マティアスの手は熱く、その熱が伝わってきたせいかラティーシャの頬もまた温度を上げる。

(うなずくだけでは、だめなのね)

 肯定を言葉にするのは恥ずかしいけれど、きっと必要なことだ。

「……はい。神に誓って」

 か細い声であってもこの空間ではどうしてか大きく響く。ああ、はやり恥ずかしい。
 羞恥の色に染まったラティーシャの耳をマティアスは嬉しそうに甘噛みする。

「ひゃっ!」
「……すまない、つい」

 マティアスが大きく息を吐く。耳朶をくすぐる吐息がくすぐったい。

「きみの全身を舐めまわしたい。知らないところはないというくらいに舌を這わせて肌を確かめたい」
「そ、そんな……! それは、さすがにちょっと」
「……だめなのか?」

 眉尻を下げて悲しそうな顔をしている彼を目の前にすると何だか申し訳ない気持ちになってくる。

(でも……全身を舐めまわすだなんて!)

 想像しただけでも恥ずかしくてたまらない。ラティーシャは耳まで赤く肌を色づかせてうつむく。

「では、ここをいじるだけにしておこう」
「――っ、あ」

 長衣の上からふくらみの先端を押される。ラティーシャは肩をすくめた。神に誓ってしまったからには、いくら恥ずかしいからといって彼の手を払いのけるようなことはできない。

「ん、ん……ッ」

 探るような手つきで長衣越しに敏感ないただきをくすぐられる。ラティーシャの口から漏れ出る声はわずかだったが、ここではやけに響く。四方から聞こえる自身の声がまた羞恥心をいっそう煽って、双乳のいただきを過敏にさせる。

「尖りきっているのが服の上からでもよくわかる……。俺にこんなふうにされて気持ちがいいか?」
「ぅ……ん、んぁっ……!」

 ラティーシャはあわてて口を押さえた。声の反響がすさまじいせいで、妙な背徳感が増す。

「神は認めているんだ。気にしなくていい」
「そ、そういうことでは……ぁ、あっ」

 いつの間にかマティアスの手が長衣の裾から中へと侵入していた。大きな手のひらが素肌を這い上がり、ふくらみを撫でて薄桃色の部分を手探りする。
 そうして肌に触れられるだけでもあらぬところが疼いてくる。それなのに、いただきに触れるか触れないかのところをすりすりと擦り立てられるのだ。下半身のくすぶりが瞬く間に大きくなる。

前 へ    目 次    次 へ