「じゃあ、ここから舐めるとしよう」
「……っや、いやよ。そんなところ、舐めないで」
本当に全身を舐めまわす気なのか、と少しひるんでしまう。
「どこならいいの?」
「どこも、だめ」
「わがままだなぁ、リルは」
横たわるリルの体にオーガスタスがのしかかる。やはりわき腹を舐めるつもりなのだ。真っ赤な舌をのぞかせて身をかがめている。
「ひぁっ、あ……!」
腰のあたりからふくらみのきわまで、いっきにべろりと舌が這った。両腕は彼の片手で押さえつけられているから、されるがままに舐められるしかない。
「やっ、あ……! くすぐった、い……ッ」
くすくすと笑い声を漏らすばかりでオーガスタスは舌をどけない。れろれろと舌を左右に動かしてふくらみの側面をくすぐっている。
は、はぁっ、と息遣いが荒くなってくる。下半身にいっそう熱が集まり、蜜をたたえていく。リルの腰が、誘うようにくねくねと揺れる。
「腰が踊っているよ、リル。よし、今度はここにしよう」
オーガスタスはリルの腕を押さえたまま舌を下降させ、腰骨のあたりで止まった。浮き出た骨の部分をたどり、茂みのほうへ行ったかと思うと引き返してきて、ふたたびわき腹に戻った。
「ぅ、う……っ、ふ」
官能と紙一重のくすぐったさを覚えて身をよじる。
足を動かすと、つめたい素肌に当たった。彼の胸板は厚く、少々力を入れたくらいではびくともしない。
もとより、くすぐったいところを舐められているから足には力が入らない。足蹴にして払いのけるという選択肢は存在しない。
「リル……」
ぽつりと名を呼び、すぐにまた舌と手を肌に添わせてオーガスタスはリルのふくらみを目指す。
リルと向かい合って横たわり、ほほえむオーガスタス。なんだかとても楽しそうだ。
「そろそろココに、欲しくなってきたでしょ? 僕の舌が」
「うぅ……っ」
横向きに寝転がった状態で両手首をひとまとめにされ、頭のうえあたりでベッドに押さえ付けられている。ふくらみを隠すものがなにもない。
自身の腕の隙間から見えていた彼の片手が胸もとへ動く。リルの腕を押さえていないほうの手だ。その手がふくらみの尖った先端をつん、つんっと上下になぶる。
「ぁ、あっ……!」
「ん、硬いね……。舐めごたえがありそう。ああ、噛んでみるのもいい」
「っ、か……む!? んんっ、ぁ」
指先でひっきりなしに薄桃色のつぼみをなぶりながらオーガスタスは嗤う。
「やだな、そんなにおびえないでよ。血は出ない程度にするから」
リルの顔面からサアッと血の気が引いていく。
(噛まれるだなんて……!)
血は出ない程度といっても、痛いに違いない。
「や、だ、やだっ……!」
彼から離れようと、足先でベッドを蹴った。しかしすぐに腰に腕をまわされ、横向きのまま体を固定されてしまった。
「逃がさないよ、リル」
オーガスタスは瞳をあやしくきらめかせて、リルの胸もとに顔を寄せた。
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「……っや、いやよ。そんなところ、舐めないで」
本当に全身を舐めまわす気なのか、と少しひるんでしまう。
「どこならいいの?」
「どこも、だめ」
「わがままだなぁ、リルは」
横たわるリルの体にオーガスタスがのしかかる。やはりわき腹を舐めるつもりなのだ。真っ赤な舌をのぞかせて身をかがめている。
「ひぁっ、あ……!」
腰のあたりからふくらみのきわまで、いっきにべろりと舌が這った。両腕は彼の片手で押さえつけられているから、されるがままに舐められるしかない。
「やっ、あ……! くすぐった、い……ッ」
くすくすと笑い声を漏らすばかりでオーガスタスは舌をどけない。れろれろと舌を左右に動かしてふくらみの側面をくすぐっている。
は、はぁっ、と息遣いが荒くなってくる。下半身にいっそう熱が集まり、蜜をたたえていく。リルの腰が、誘うようにくねくねと揺れる。
「腰が踊っているよ、リル。よし、今度はここにしよう」
オーガスタスはリルの腕を押さえたまま舌を下降させ、腰骨のあたりで止まった。浮き出た骨の部分をたどり、茂みのほうへ行ったかと思うと引き返してきて、ふたたびわき腹に戻った。
「ぅ、う……っ、ふ」
官能と紙一重のくすぐったさを覚えて身をよじる。
足を動かすと、つめたい素肌に当たった。彼の胸板は厚く、少々力を入れたくらいではびくともしない。
もとより、くすぐったいところを舐められているから足には力が入らない。足蹴にして払いのけるという選択肢は存在しない。
「リル……」
ぽつりと名を呼び、すぐにまた舌と手を肌に添わせてオーガスタスはリルのふくらみを目指す。
リルと向かい合って横たわり、ほほえむオーガスタス。なんだかとても楽しそうだ。
「そろそろココに、欲しくなってきたでしょ? 僕の舌が」
「うぅ……っ」
横向きに寝転がった状態で両手首をひとまとめにされ、頭のうえあたりでベッドに押さえ付けられている。ふくらみを隠すものがなにもない。
自身の腕の隙間から見えていた彼の片手が胸もとへ動く。リルの腕を押さえていないほうの手だ。その手がふくらみの尖った先端をつん、つんっと上下になぶる。
「ぁ、あっ……!」
「ん、硬いね……。舐めごたえがありそう。ああ、噛んでみるのもいい」
「っ、か……む!? んんっ、ぁ」
指先でひっきりなしに薄桃色のつぼみをなぶりながらオーガスタスは嗤う。
「やだな、そんなにおびえないでよ。血は出ない程度にするから」
リルの顔面からサアッと血の気が引いていく。
(噛まれるだなんて……!)
血は出ない程度といっても、痛いに違いない。
「や、だ、やだっ……!」
彼から離れようと、足先でベッドを蹴った。しかしすぐに腰に腕をまわされ、横向きのまま体を固定されてしまった。
「逃がさないよ、リル」
オーガスタスは瞳をあやしくきらめかせて、リルの胸もとに顔を寄せた。