森の魔女と囚われ王子 《 第三章 13

「はふっ、ぁぁ……っ!!」

 オーガスタスの両手が、リルのふくらみを絞り込むようにつかんだ。先端はよけいに際立ち尖りきっている。その硬く尖った敏感な薄桃色を、オーガスタスは人差し指でぎゅっ、ぎゅうっと押しつぶす。
 それが、最奥を穿たれるのと同時だったものだから、リルは悲鳴に近い大きな嬌声を上げた。とっさに口もとを押さえる。しかしいまさら口を押さえたところで、先ほどの絶叫を消すことなどできない。

「まだ理性が残ってるみたいだね? そんなもの、不必要だよ」
「な……っ? ん、んくっ」

 ゆるやかに内奥をかき乱されている。乳頭を指の腹と爪で交互になぶられ、異なる硬さがもたらす快感に翻弄される。

「んっ、や、ぁ……っ」
「感じるままに喘いで、全身で僕を求めて。体裁なんて気にしてはいけない。僕はありのままのあなたを見たい」

 白金髪の王子様は思いのほか野性的だ。リルは彼から視線をそらした。

(そんなこと言われても)

 いったいなにが「ありのまま」なのか自分でもわからない。喘いでいることすら、信じられないというのに。

「わ、たし……。もう、わからな……っぅ、ンンッ!」

 ずちゅっ、とひどい水音がした。オーガスタスは肉棒をいったん入り口のあたりまで引き、そこからひといきに最奥を突いたのだ。リルを乱すべく、文字どおり揺さぶりをかけている。
 そうして何度も往復されると、肉襞は悦びばかりを覚えてさらに蠕動する。

「ああ、リルのなか……すごくいい」

 艶っぽいため息が頬をかすめる。「このままじゃもたないな」と小さくつぶやき、オーガスタスはリルの体をおもむろに横たえた。

「んっ……!? な、に……?」

 緩慢な律動を続けながら、オーガスタスはリルの背後にまわり込む。彼女と同じほうを向いてベッドに横たわった。
 腰もとにうしろから腕がまわってきたことでぴたりと体が密着した。背中が、熱い。

「ぁ……っ。いや」

 武骨な指先が陰毛を梳いている。黒い茂みを漁られるのには羞恥しか感じない。

「あなたのここ、やわらかくてさわり心地がいいよ?」
「そ……っ、とにかく、やめて……」

 仕方がない、と言わんばかりにオーガスタスは「ふう」と息を吐き出し、指を移動させる。抽送は先ほどからかわらずゆったりとしている。貫かれたばかりのときのような、まどろんでしまいそうな平坦さだ。

「あっ……!」

 少し油断していた。陰毛を伝っておりてきた指先がリルの不意をついて花芽をつまむ。

「あぁ、う……っ! やぅっ、んんっ……!!」

 根もとからしごきあげられると、下半身の脈動が激しくなってくる。
 オーガスタスはリルの体とベッドの隙間をぬって腕をくぐり込ませた。行きつく先はまろやかな双丘だ。

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