ひねりつぶす勢いでこすり合わされていた乳首はいま、指でぐりぐりと柔肉へ押し込められている。
「ああ、くわえたくなってきた……。リル、こっちを向いて」
「ふっ……!?」
急に体の向きを変えられた。山間に沈む夕陽が横に流れたように見えた。
「ん……っ」
まぶたを細める。オーガスタスの両手が頬を、目もとを覆っている。彼の指が目に入ることはないのだろうけれど、反射的にそうした。
オーガスタスはリルの尻の下に自身の片腕を滑り込ませてかさ上げをする。少し高くなった彼女の乳房は湯から完全に出ている。
頬にあった彼の右手が下がっていく。熱く、ぬめりを帯びた手のひらが火照った素肌を撫でおろす。
彼の手はなぜこんなにも心地がよいのだろう。リルは喘ぎそうになるのを必死にこらえる。なんでもないところでも感じているのを知られたくなかった。
白金髪の王子はそんな彼女の心理を見透かしたように「ふ」と息を漏らして笑い、指でふくらみの先端を押し上げて円を描く。
「っぁ、う……!」
まだ舌で触れないのか、と少しだけ落胆してしまい、しかし口には出せない。リルはそっとオーガスタスの両肩をつかんだ。そうしなければ、きっと倒れて湯の底に沈んでしまう。
のぼせてきているらしく、動悸が激しい。呼吸が荒くなる。口が半びらきになっているのを、リルは自覚していなかった。
「……すごく色っぽい表情をしてるね、リル」
「え……っ!? そ、そんなこと……ッン!!」
オーガスタスは不意を打つのが得意のようだ。彼の口腔におさめられてしまった乳首はいっそう熱を持って、じりじりと甘く痺れる独特の快楽を全身に運ぶ。
指で触れられていたほうは、そのままだ。そのまま、押しつぶされたり弾かれたりと、奔放にもてあそばれている。
「ああ、んっ……! やっ、あぅ……ッ」
口に含まれているほうをじゅうっ、と吸い上げられた。こんなふうに水音が立つのはとても恥ずかしいのだが、オーガスタスはまったく気にしていないようすだ。むしろ、わざと大きな音を立てているようにも思える。
しつこく舐め転がされていると、下半身まで焦れてくる。腰が揺り動いているのはわかっていたが、やめられない。
陰毛に当たっている硬いそれの存在が、気になり始める。
ふと、オーガスタスが顔を上げた。上目遣いで見つめられている。
「……リル、あんまり腰を揺すらないで。僕の――先端が、あなたのにこすれてる」
「……っ! そ、そんなつもり、ないわ」
「そうだとしても、ね。今日はいつもよりよけいに疲れてるんでしょ? だから、もう少しだけ……あなたの体を愛でたい」
「んぅっ……!」
濡れた乳首をかすめた息は熱風だった。びくびくっ、と体を震わせる。
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「ああ、くわえたくなってきた……。リル、こっちを向いて」
「ふっ……!?」
急に体の向きを変えられた。山間に沈む夕陽が横に流れたように見えた。
「ん……っ」
まぶたを細める。オーガスタスの両手が頬を、目もとを覆っている。彼の指が目に入ることはないのだろうけれど、反射的にそうした。
オーガスタスはリルの尻の下に自身の片腕を滑り込ませてかさ上げをする。少し高くなった彼女の乳房は湯から完全に出ている。
頬にあった彼の右手が下がっていく。熱く、ぬめりを帯びた手のひらが火照った素肌を撫でおろす。
彼の手はなぜこんなにも心地がよいのだろう。リルは喘ぎそうになるのを必死にこらえる。なんでもないところでも感じているのを知られたくなかった。
白金髪の王子はそんな彼女の心理を見透かしたように「ふ」と息を漏らして笑い、指でふくらみの先端を押し上げて円を描く。
「っぁ、う……!」
まだ舌で触れないのか、と少しだけ落胆してしまい、しかし口には出せない。リルはそっとオーガスタスの両肩をつかんだ。そうしなければ、きっと倒れて湯の底に沈んでしまう。
のぼせてきているらしく、動悸が激しい。呼吸が荒くなる。口が半びらきになっているのを、リルは自覚していなかった。
「……すごく色っぽい表情をしてるね、リル」
「え……っ!? そ、そんなこと……ッン!!」
オーガスタスは不意を打つのが得意のようだ。彼の口腔におさめられてしまった乳首はいっそう熱を持って、じりじりと甘く痺れる独特の快楽を全身に運ぶ。
指で触れられていたほうは、そのままだ。そのまま、押しつぶされたり弾かれたりと、奔放にもてあそばれている。
「ああ、んっ……! やっ、あぅ……ッ」
口に含まれているほうをじゅうっ、と吸い上げられた。こんなふうに水音が立つのはとても恥ずかしいのだが、オーガスタスはまったく気にしていないようすだ。むしろ、わざと大きな音を立てているようにも思える。
しつこく舐め転がされていると、下半身まで焦れてくる。腰が揺り動いているのはわかっていたが、やめられない。
陰毛に当たっている硬いそれの存在が、気になり始める。
ふと、オーガスタスが顔を上げた。上目遣いで見つめられている。
「……リル、あんまり腰を揺すらないで。僕の――先端が、あなたのにこすれてる」
「……っ! そ、そんなつもり、ないわ」
「そうだとしても、ね。今日はいつもよりよけいに疲れてるんでしょ? だから、もう少しだけ……あなたの体を愛でたい」
「んぅっ……!」
濡れた乳首をかすめた息は熱風だった。びくびくっ、と体を震わせる。