あいまいな恋の自覚 ~鬼畜な御曹司と淫らな遊び~ 《 27

年明けの三ヶ日を諒太の実家で過ごした愛莉は彼の提案で連休の最終日は自分の実家へ戻ることになった。諒太が愛莉の実家へ行くのは初めてだから、彼はやけ に気を遣ってお土産を選び、そうこうしているあいだに時間がたって夕方になり、けっきょく高速道路がいちばん混む時間帯に移動することになった。

「……やはり渋滞してるな」

「そうですね……」

目の前にはテールランプの行列がずらっと並んでいる。諒太の実家の車であるミニバンは高さがあるからそれがよく見えた。
さきほどまで車は少しづつ進んでいたのに、いまや完全にとまってしまった。

「つぎのサービスエリアで夕飯を食おう。このままダラダラ進んでいてもストレスが溜まるだけだ。渋滞が緩和するまで時間をつぶすほうがいい」

愛莉はふたたびあいづちを打った。それから数十分後、ようやく最寄りのサービスエリアに入ることができた。けれどみな考えることは同じのようで、駐車場もレストランも大にぎわいだった。


「ふー……メシを食っただけなのに疲れたな」

愛莉と諒太はミニバンの後部座席に並んで座っていた。どうせいま出発してもまだ渋滞しているから、車のなかで少し休んでいこうと諒太に言われ、後ろの席にいる。
7人乗りの三列シートで、いちばん後ろの席はたたんであるから、二列目のこの席は うしろに大きくリクライニングした状態で足を伸ばしてもまえに届かないほど広い。

「さて、暇だから遊ぼうか」

諒太はおもむろにそう言って席を立った。愛莉はギクリとして彼を見上げる。

「……ナニして遊ぶんですか」

「もうわかってるだろ?」

黒革のシートに片ひざをついて諒太は愛莉を囲う。

「……服を脱ぐ遊びはイヤです。寒いから」

「じゃあエンジンをかけてエアコンを入れようか」

「なんでそうなるんですか。服を脱がない遊びにすればいいんです」

「そうか。ではお互いコートを脱がずにヤろう」

「だ、だから……っぁ」

明るいグレーのダッフルコートのボタンをまたたく間にはずされて、なかのニットカットソーをめくりあげられる。コートを脱がないにしても、これではやはり寒いではないか。愛莉は彼の手を包むようにカットソーを両手でひきさげた。

「やっ、やです……寒いし、諒太さんの手つめたい……っ」

「文句が多いな。そんなにつめたいか? 俺の手」

「う、んん……」

つめたい手は下着のなかに滑り込み、寒さで立ち上がったふくらみの先端を目指している。

「ぁ……う、んぁ……っ」

カットソーのなかをさぐるようにモゾモゾと彼の手が動き、いただきをつまむ。

「んぅっ。は、ぅ」

「服が邪魔だな」

「あ……っ」

下着といっしょにふたたび衣服をめくりあげられてしまった。後部座席の窓はスモークになっているから外からは目をこらさなければ見えない。サービスエリア の外灯はわずかに車内にさし込んでいる程度だから、愛莉の乳房が人目に触れることはまずないと思う。けれどやはりこんなかっこうでは不安だし寒いのには変わりない。

「ねえ……やっぱり恥ずかしい」

カットソーをおろそうとすると、こんどはその手をつかまれた。

「なにかかぶさっていないと落ち着かないか?」

「うん……。っえ、ぁ……!」

胸もとがズシリと重くなる。覆いかぶさったのは衣服ではなく、彼の顔だった。

愛莉の乳房に顔をうずめた諒太はふくらみを両手でつかんで寄せた。中央に並んで立ったつぼみにふうっと息を吹きかけている。

「あっ……ぅ、んん」

彼の吐息はあたたかく、ふたつのつぼみはいっそうムクムクと立ち上がる。

「こんなに尖らせて、舐めてくれと言わんばかりだな」

「そんなこと……。んっ、ふぁ……っ」

ひやりとした彼の指さきが乳輪をかたどった。焦れったい指づかいに悶えて身をよじる。

「こら、クネクネと動くな。きみのひざがちょうど俺のに当たってる」

「え……?」

愛莉の両ひざはたしかに諒太の股間に当たっていた。言われてはじめて意識して、そこが硬くなっているのを感じた。

「あ、ごめんなさい」

「……いい。もっとグリグリしてくれ」

さきほどとは言っていることが真逆だ。けれどそれを指摘する間もなくふたつの乳首をパクリと口に含まれて、愛莉は意図せず大きく足を弾ませた。

「アッ、ぁう……っ! ン、ぅぅ……!」

冷えきった車内では彼の舌を熱く感じる。ぬくもりはジワジワと全身に伝わっていって、つめたかった足先もいまはこのうえなく熱い。

「んぁっ、だめ……! はげし……っぁ、あ、あっ!」

諒太は尖った先端の両方を口に含んだまま交互に舐めまわし、ちゅううっと力まかせに吸い上げた。それがあまりにも激しくて、乳頭からは なにも出るはずがないのに、なにかを吸い取られてしまいそうな妙な感覚がした。

「はあ、だめだ……。きみのなかに入りたい」

諒太は口もとの唾液をぬぐいながら顔をあげた。愛莉はすぐにうなずいた。
ここ最近は彼のものを欲しがるのが早くなってしまった気がする。キスだけで濡れることもたびたびだ。いまだって、下着を通り越してスカートにまで愛蜜が漏れ出ているんじゃないかと心配になっている。

高々にうえを向いた雄棒をあらわにした諒太は愛莉のスカートをめくりあげながら荒っぽく性急に濡れたショーツを端に寄せた。

「愛撫を手抜きしたいわけじゃ、ないからな」

言いわけがましいことをつぶやいて諒太は愛莉の両脚をつかんで折り曲げ、陰茎を膣口に押しつけている。

「我慢できなくなるんだ、愛莉の顔を見てると……。いや、顔だけじゃないな。きみの声を聞いているだけでたまらなくなって、すぐに……」

「あっ、ぅぁ……ッ!」

ぬちゅぬちゅと卑猥な水音を響かせながら媚肉を突き進んでくる男根の圧迫感はとてつもなく、彼が愛莉に欲情しているのがよくわかった。それが嬉しくて、でも気持ちを伝える余裕はなくてただひたすら喘いだ。

「突っ込んでぐちゃぐちゃにしたい。そんな衝動にかられる。抑えようがない……っ」

「ひあっ、やぁぁっ! ……っぁ、あ、あふっ……ん、んくっ」

律動にあわせて車も揺れてしまっているんじゃないかと思った。蜜壺のなかを往復する陰茎の動きが激しすぎて、コートを着たままではむしろ暑い。衣服を脱ごうとしていると、

「服は、脱がない……遊びを、するんだろ?」

荒い呼吸でそう言って、いたずらっぽくほほえむ彼。愛莉は首を横になんども振りながら答える。

「だって、暑い……っ。諒太さんのが、すごく熱い……っぁ、んああっ!」

灼熱の飛沫が体内に散るのを感じた。諒太はグタリと愛莉に身体を重ねてきた。

高速道路はまだ渋滞しているらしく、窓からは赤い光がぼんやりと見えた。そうして絶頂の余韻を楽しんでいると、

「ん……っ、んん!?」

膣内で収縮していた一物は休む間もなく硬さを取り戻して、ところせましとふくらんでいく。

「渋滞が緩和するまでまだまだかかりそうだからな。腹が減らないようタップリ満たしておいてやる」

「なっ、なにそれ……っぁ、ぁふ……っ!」

ふたりの熱い吐息はいっそう混ざり合い、外を行きかう人の目を避けるように窓ガラスを曇らせていった。

FIN.



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