クールでウブな上司の襲い方 《 第二章 09

 ごつごつとした骨ばった指が下半身の秘裂を割る。湿りきったそこを人差し指でツウッと撫でられた優樹菜は、ふるっ、と身を震わせた。

「ぁ、んん……っ。ふっ……」

 ヒクヒクと震える花芽のまわりを指がえぐっていく。あまり力は込められていない。しかしそれが、たまらなくじれったい。
 じゅんっと蜜床がうずいて、愛蜜はいっそうトロトロと外へあふれだす。
 柏村はふう、と熱い息を漏らして優樹菜の耳殻を刺激した。

(た、ため息……?)

 あきれられているのだろうかと不安になっていると、ぺろっ、と耳たぶを舌で舐め上げられた。

「ひゃっ!?」
「……耳は、いやだったか?」
「あ、ぅ……っ。ち、ちが……んっ、はぅっ!」

 耳たぶを舐められていることよりも、下半身の豆粒の根もとをグリグリと揺さぶられていることのほうが気になる。もどかしくて、ほかのところ――耳たぶまで敏感になってしまう。

「きみの反応がかわいくて、やめられない……」

 柏村はため息まじりに言って、人差し指でトンッと薄桃色の乳頭を押した。硬い先端は柔肉に沈み、しかしすぐに指を弾いてもとの状態に戻る。彼は乳首が出たり入ったりするのを愉しんでいるのか、執拗にそれを繰り返した。

「やっ、や……! それ、いや……ッ」

 ピクピクと小刻みに脚が震えてくる。上半身も下半身も、敏感なところに触れられているのはたしかなのだが、もっともいいところにはお預けをされている。

「じゃあ、どうすればいい?」

 柏村が、勝ち誇ったような愉悦まじりの笑みを浮かべていることに優樹菜は気づかないまま答える。

「も、もっと……。えっと、強く……?」

 どうされたいのか自分でもよくわからないのでそんなふうに言った。

「強く? それは、痛くしていいってことか?」
「……っ、んぁぁっ!」

 力任せにぎゅうっと乳首をつままれた。割れ目のなかの淫核は指でグリグリッと押し込まれている。

「ひぁぁっ、ん、ぅくっ……」

 痛くしてもいいのか、と訊かれたが、彼はたぶん本当にそうするつもりはない。
 指の動きは力強くて奔放だけれど、乱雑ではない。

「気持ちよさそうだな」
「ふぅっ、く……ンン……ッ」

 彼の語調はけっして強くない。どちらかというと淡々としていて平坦なのに、その声音にひどくあおられてしまう。淫乱だ、と責められているような気がしてくる。

「はぁっ、あ、ん……っ! ふぁっ、ぁ、ああ……!」

 上のつぼみと下の花芯を指でこねくりまわされ、どんどん快感が高まってのぼりつめていく。

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