クールでウブな上司の襲い方 《 第三章 05

「裸眼だし薄暗い。きっときみが思ってるほど見えてはいないから、安心してくれ」
「ふっ……!」

 柏村の吐息がふくらみの先端をかすめる。思っていた以上に彼の顔は胸の近くにある。

(見える見えないの問題じゃ、ないんだけどな)

 胸を見られて恥ずかしいのよりも、主任がどういうふうにそこをいじろうとしているのかわからないことのほうが問題なのだ。前もって身がまえることができない。これならいっそ、パジャマは脱ぎ捨ててしまうほうがいい。

「主任、私――……ぅひゃ!」

 生温かいものが乳首をつんっと押し上げた。突然の刺激に、思わず奇声を上げてしまった。

「うひゃ?」

 からかうような調子で柏村は優樹菜の奇声を復唱した。彼は笑っている。舌でつつかれて湿った乳首を吐息が不規則にかすめている。

(笑った顔、見たいのに)

 クールで凛々しい表情は大好物だが、もっと笑顔も拝みたい。

「あのっ、パジャマを……っ、ふぁ!」

 柏村のほうに向かって垂れているふくらみの先端を彼の舌先がペロペロと軽快になぶる。

「ぁ、あんっ、ふ、はぅっ……っ!」

 乳首を下からあらゆる方向に舌先でもてあそばれ、息遣いが荒くなってくる。下半身にいっそう熱が集まり、蜜をたたえた内側がドクドクと疼きを増して小刻みな収縮を繰り返す。
 なまめかしく揺れ動く優樹菜の腰もとに柏村はそっと手を這わせ、パジャマの上からやわやわと尻を揉んだ。

「んっ……!? あ、ぅぅ……くッ」

 お尻の割れ目をふにふにと何本かの指で押したどられていてくすぐったい。乳首をなぶる舌はあいかわらずで、いまはチロチロと硬さを探るように小刻みに動いている。

「うぅっ、ん……。しゅに、ん……」
「んー……?」
「んぁぅっ!」

 ふくよかな乳房の先端をパクッと口に含んだあと、柏村は優樹菜の呼びかけに対してくぐもった返事をした。
 いきなり口に含まれたのにも驚いたが、その状態で声を出されてはたまらない。濡れた乳首が微振動して、ささやかだがえもいえない快感に襲われる。
 下半身にも動きがあった。パジャマのボトムスをショーツごとずり下げられたのだ。

「あっ……!」

 いきなり無防備になってしまった下半身にあせってやや大きな声を上げる。すると柏村は先ほどと同じように、乳首を口腔におさめたまま舌で舐め転がしながら「んん?」と訊き返してきた。
 優樹菜はますます身もだえする。

(主任ったら、わざとやってるの?)

 もしそうだとしたら彼は意地悪だ。しかしその意地悪が、優樹菜の体を甘い快楽に存分に溺れさせる。
 蜜口からはトロトロの愛液が惜しげもなく滴っていた。ショーツを脱がされたことで受け皿がなくなり、内股にまで伝い落ちている。

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