クールでウブな上司の襲い方 《 第三章 06

 蜜に濡れた優樹菜の内股を柏村が指でたどる。

「ひぁっ……!」

 そろりそろりと、触れるか触れないかの絶妙な具合で肌をかすめる指先がもどかしさを高めさせる。蜜を噴き出しているところに触れて欲しくなる。

「やぅ、ぅ……っ」

 あまりのじれったさに、両腕に力が入らなくなってきた。柏村はそれを、優樹菜が自身を支えているのが辛くなったと思ったのか、グルンッと急に彼女の体を反転させた。

「――!?」

 突然のことに、優樹菜は声もなく目を白黒させる。
 柏村は双乳の根もとをつかんで先端を際立たせ、ピンッと硬く勃ち上がっている薄桃色のつぼみの片方をふたたび口に含み、もう片方は指でぎゅうっと押し込めた。

「あぁっ……! や、そんな、急に……っ、ん、ふぁぁっ」

 彼の黒髪が小刻みに動いて、胸もとの肌をくすぐる。柏村の顔は見えない。仰向けになっても、やはり胸の上のパジャマが邪魔で、少しも彼の動向がわからない。
 優樹菜は喘ぎながら、おぼつかない指先でパジャマのボタンを外していった。
 ハラリと前をはだけさせることでようやく彼とのあいだに隔たりがなくなった。
 薄暗いなか、それでも確かにパチッと視線が絡む。柏村は口からべえっと舌を出して優樹菜の乳首をなぶっているところだった。

「……っ。あまり、見ないでくれ」
「な……っ、ええっ?」

 少しだけ唇を尖らせ、柏村は優樹菜のパジャマの袖を腕から抜けさせて完全に脱がせた。

「えっ……。あ、の……! な、なに……ちょっ、主任ッ!」

 あれよあれよという間に視界が真っ暗になってしまった。
 柏村は優樹菜のパジャマを脱がせたあと、その袖を彼女の目もとに巻き付けて目隠しをしたのだ。
 両手は自由なので、目隠しを拭い去ろうと右手を動かす。

「だめだ」

 つぶやくような制止の声とともに両手首をつかまれた。

「ん、えっ? あ、の……っ」

 つかまれた手首は胸もとへ。自分自身の手で胸を中央に寄せているような状態だ。
 柏村は優樹菜の両手ごと彼女のふくらみを脇から寄せて揉みしだく。
 優樹菜にしてみたら、自分で胸を揉まされているようなものだ。それだけならまだよかったのだが――。

「っ、ひぁぁ……ッ!!」

 ぬるりとした生温かいものが乳首をベロリと舐め上げた。それも片方ではなく、中央に寄せられたままいっぺんにだ。

「ぁあ、ンッ、ふぁぅっ……!」

 目隠しのせいでなにも見えないぶん、両方の乳首をいっしょくたにベロベロと舐めしゃぶってくる舌がザラついているのがよくわかる。優樹菜の神経は意図せず、硬く尖ったふたつのつぼみに集中している。
 貪り尽くすようにきつくふたつを吸いたてられ、きゅううっと下半身が締めを固くする。

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