クールでウブな上司の襲い方 《 番外編(2) 04

 勢いよく指を体内に沈められたものだから、そのまま激しく出し入れされるかと思って身構えていたのに、指の動きはきわめてゆるやかだった。

「ゃ、っあ、あ」

 つい腰が揺れてしまう。激しくされるのをねだっていると思われてしまうけれど、そのとおりなので言いわけはできないしうまい言葉も浮かばない。

「腰を揺らしてねだってるのか」
「ん、ぅぅっ……」
「かわいい尻を自分から見せてくれたら、望みどおりにしよう」
「え……っ?」

 もだえながら足もとの砂ばかり見ていた優樹菜がパッと顔を上げ、慎太郎のほうを振り返ろうとする。しかし例のごとく彼はそれをはばむ。優樹菜の耳たぶに吸い付き、ふうっと息を吹き込んだ。

「ひゃっ! み、耳は、だめ……っ」
「で、どうなんだ」
「ふ、っぅく」

 蜜のにじむ内壁をもどかしい具合に小突かれて答えを急かされ、こんなふうにされては従うよりほかに道はない。

「……じゃあ、いったん指を抜いてください」

 水着を脱ごうにも、彼の指が秘所に埋まったままなので引き下ろせない。

「いやだ」
「じゃあ、どうやって……」
「水着を中央に寄せるといい」
「なっ!?」
「ほら、早く」
「んっ、ぅぁ……!」

 狭道の奥をくすぐられ、脚がガクガクと震え始める。
 優樹菜はたどたどしく両手を尻へ持っていった。水着の端をつまみ、おそるおそるそれを中央に寄せていく。

(ああ、こんな恰好……)

 お尻を覆っていた海色の水着はTの字を描いている。みずからそうしたのだが、それゆえによけいに恥ずかしい。お尻の割れ目に生地が食い込む感覚が、なんともいえずよけいに羞恥心が降って湧く。
 乳房も尻も水着からはみ出している。そうして性的なところを砂浜でさらしているさまはあまりにふしだらで淫猥だ。
 恥ずかしいという気持ちを煽られているところに慎太郎はすかさず追いうちをかけてくる。

「あぁぁっ、う、ンンッ!!」

 褒美と言わんばかりに大きなスパンで指を動かされ、かき乱された蜜壷はますます窄《すぼ》まり指を締め上げ、ひとりでに快感を助長する。
 ぐちゅぐちゅという水音がいつにも増して響いている気がする。岸壁はこちら側に向かってゆるやかな弧を描いているので、音を反響しやすいのかもしれない。

「いいあんばいになってきた」
「ぁふっ、う……!」

 陶酔しきったような声色でささやかれては、もともと弾けそうになっていた肉壷がますます悲鳴を上げる。

「うぅっ、ん――!?」

 もう達してしまうと思ったのが先か、あるいは肉杭を打ち込まれるのが早かったのかわからないが、絶頂する直前に指と肉竿を入れ替えられた。

「はぁっ、あっ、う!」

 指の代わりに入ってきた陰茎はグングンと無遠慮に隘路を進み、すぐに最奥を突いて暴れまわる。

「ぁっ、ん……! っふ、ひぁぅっ」

 うしろからの突き込みは豪快で、しかしめちゃくちゃなわけではない。優樹菜が感じるポイントをもれなくおさえている。

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