「ゃ、くすぐった……ぃ!」
未来が小さく喘ぐと、弘幸は眉根を寄せて長く息を吐き出した。
「あー……何でそんなカワイイ声出すかな」
未来の腰やお腹を泡まみれにしながら弘幸は両手をふくらみのほうへと伸ばす。彼女の肩にあごをのせて未来を見下ろし、双乳をわしづかみにした。
「ゃっ!」
ビクリと肩が弾むものの、弘幸の顔がのしかかっているので跳ね上がりはしない。
「ん……未来、かわいい」
そうして頬ずりをされ、未来はいよいよ目をまわしてしまいそうだった。
かわいい、なんて初めて言われた。彼に触れられてあわてふためいているこの状態がいったいどう『かわいい』というのだろう。
「ヒロくん……ゃ、ぁ……っ」
胸の色づいたところには触れられていないものの、ぬめり気のある手のひらでぐにゃぐにゃと揉みまわされていてくすぐったい。
「未来、こっち向いて」
いつになく甘い声で誘《いざな》われたせいか、彼の言うとおりにうしろを向てしまう。するとすぐに唇を押し当てられた。
「ん……!」
口づけは瞬く間に深くなり、熱い舌が歯列をたどり始める。
(舌……ヒロくんの、舌がっ)
口の中でうごめいている。未来はどうすればよいのかわからず戸惑うばかりだ。そうしているあいだにも胸は激しく揉みしだかれている。
「ふぅぅっ!」
舌を思いきり吸われるのと、ふくらみの尖っている部分をつままれるのを同時にされて、未来はくぐもった喘ぎ声を漏らした。
(も、なにが……どうなってるの!?)
口の中に舌を入れられるのも乳首をつままれるのも初めてのことだ。困惑と羞恥の中に、確かに快感がある。獰猛とも思える熱い舌とぬるついた彼の指がそれぞれをなぶるのがこの上なく気持ちがよかった。
「……色っぽい顔してる」
ふとそんなことを言われ、未来は視線を右往左往させたあとで頬を真っ赤にしてうつむいた。彼の指先がますます活発に動いて、未来の薄桃色の棘をしごき上げる。
「ふぁ、あぁっ……!」
ぬるついた指先で乳頭をぎゅうっとつままれ、そんなふうにされたら痛いはずなのにあるのは快感だけだった。それが不思議でならない。
つまんで、引っ張って、押し込めて。ひっきりなしにそうされて、お腹の奥のほうがむずむずと疼いていたたまれなくなってくる。
未来は無意識に脚をすり合わせていた。もじもじと動くそこへ、弘幸の片手が忍び寄る。
「――あっ」
陰毛を撫でられれば瞬く間にカァッと顔が熱くなり、まさに火を噴く勢いだ。
「だめっ……! もう、ほんとに」