甘い香りと蜜の味 《 17

 恥ずかしいという思いはあるものの、そこは一応ショーツに覆われているので、羞恥心はだいぶん軽減されている。
 拓人は美樹の呼吸に合わせて指先を小刻みに動かす。
 彼の指が裂け目に沈み込むのがたまらなかった。たまらなく気持ちがよくて、「ふぁ、あ」と自分のものとは思えない声が漏れ出る。
 しだいに淫靡になっていく美樹を愉しむように拓人は目を細め、彼女の秘所に顔を寄せる。

「ひゃっ!?」

 まさかそんなところに顔を近づけられるとは思っておらず、美樹は頓狂な声を上げて後ずさった。とはいえ、ソファの上だ。体はわずかにソファの背にぶつかっただけ。両脚は彼に押さえられたままなので、逃げられない。

「だっ、や……や、やめっ」

 動転しているせいでうまく舌がまわらない。

「んん?」

 とぼけたうなり声を出して、拓人は赤い舌をのぞかせる。その舌がいったいどこに触れるのか、行く先をただ見守るしかない。
 拓人は手始めに美樹の太ももをツウッと舐めたどった。

「はぅ、ぁっ」

 太ももの内側に舌が這うのは妙な心地だ。体の奥底でなにかがくすぶっているような感覚も湧き起こる。
 荒くなっていく美樹の息遣いに聞き入るように、拓人はなにも言わず舌だけを彼女の素肌に這わせて秘芯を目指す。
 ショーツ生地越しに敏感な豆粒を探り当てられた美樹はビクッと両脚を揺らした。太ももは言わずもがな彼の両手に押さえ込まれている。

(そんなとこ……いくらなんでも、恥ずかしい!)

 ショーツを履いているとはいえ、そこを舐められるのはやはりいけない。

(舐め、られる――)

 はっきりとそう認識したとたん、頬にカッと熱がこもる。
 舐められるといっても生地越しだ。じかにそうされるわけではないのだから――……。
 バチッと視線が絡む。美樹の両脚に力がこもる。

(でもやっぱり無理!)

 美樹は小さく首を横に振った。けれど拓人はそれに気づかず、彼女の秘所に舌を押し当てる。

「ひぁっ!」

 たまたまなのか、はじめからそこを狙っていたのかわからないが、ちょうど敏感な肉粒に彼の舌が触れた。そのまま、薄布一枚を隔ててコリコリと左右になぶられる。

「あ、あぁ……っ! ん、んっ」

 込み上げてきたのは壮絶な羞恥心。しかしそれが快感に取って代わるのはあっという間だった。
 すっかり湿って浮き立ったそこを拓人は執拗に責め立てる。ぷっくりとふくらんでショーツ越しに主張してきた花核を舌でツンツンといたずらにつついたあと、口をすぼめてそこを吸い上げた。

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