碓氷のあとに続いて脱衣所に入った愛莉は、悠然と服を脱いでいく彼を直視できずにうつむいていた。
「どうした、早く脱げ」
「え、いえ……あの、どうして」
一緒に風呂に入らなければいけないのか。そう尋ねようと思っていたら、彼の素足が視界に入ってきた。
「新商品のサンプルを試すと言っただろう。休日出勤あつかいにしておくから脱げ」
「わわ……っ、あの、そんなこと言われても……ちょ、ぁ……っ!」
仕事に対して真面目なことだけが取り柄だと自分でも思っているが、これは本当に業務なのかと戸惑い、そうして悩んでいるあいだに眼鏡も取り去られて一糸まとわぬ姿にされてしまった。
「……なかに入れ」
碓氷は愛莉の裸体をまじまじと見おろしながら手を引っ張った。片手で前を隠しながらおぼつかない足取りで浴室へ入る。
「わ……すごい、広いですね」
一個人の浴室とは思えない広さで、重厚な造りの浴槽はおそらく大理石だ。黒っぽいマーブル模様には高級感を覚える。
大きな円形の浴槽以外にはビニール質の黒いソファがあった。浴室にこんなものまであるなんて驚きだ。
ソファの向かいの壁にはモニターが据えつけてあるからさぞ寛げるだろう。
「……こい、座れ」
碓氷は浴室内のソファに腰かけた状態で言った。命令されてばかりで少し不服だが、同時に期待してしまっている部分も確かにあって、愛莉は胸もとを押さえたままソファの端に座った。
「きみの席はそこじゃない。ここだ」
彼が膝上を叩く手をついつい追う。雄々しい一物まで目に入ってしまい、あわてて視線を逸らした。
「全く、手のかかる部下だな」
「ひゃ……っ!」
肩を抱き寄せられ、強引に彼のひざうえに座らされる。
肉棒は硬く勃ちあがったまま天を向いていて、それを股間に挟む格好になってしまった。
「あ、あの……っぁ……」
碓氷は艶めかしく腰を揺さぶる。そのせいで陰茎が割れ目にこすれて、もどかしくなる。
「なんだ、すでに濡れてるな……これではサンプルの効果がわかりづらいが、まあいいか」
「んっ、う……これ、何ですか……?」
愛莉の目の前で碓氷は小瓶のふたを開け、中の液体をふくらみに垂らした。
(ローションなのかな……?)
瓶の中身が空になるまで碓氷はそれを愛莉の身体にまんべんなく落とした。肌は薄いピンク色の液体で彩られている。
「……どうだ?」
「どうって……これ、ただのローションですよね?」
愛莉は胸もとの液体をすくってクンクンと匂いをかいでみた。ほんのりと薔薇のような香りがする。
「ただのローションではない。媚薬だ」
「びやく……びっ、媚薬!?」
頓狂な声を出す。そうと知ったからか、ローションが肌に触れているところが急に熱を持ち始めた気がして愛莉はあせった。
「そ、そんなの……大丈夫なんですか」
「ああ、全身にくまなく使えるタイプだそうだ。それよりどうなんだ? 効果のほどは」
「ん……っ!? あ、あぁっ……!」
両腕と乳房の隙間をぬって彼の手が滑り込む。薄ピンクの液体をふくらみの先端にこすりつけられ、愛莉は思わず大きく喘いだ。
「ふぁっ、う……ん、ンンッ……ひぁぅっ!」
彼の指がほんの少し触れただけでも、快感が電流のようにほとばしるのだ。どうしようもない心地よさが込み上げてきて、うねる。
「きみはもともと感度がいいようだから、あまり参考にならないな」
「あっ、あ……だめ、そんな……触っちゃ、ダメですっ! ゃ……っ!」
両方のつぼみを指でつままれたときだった。
言葉で制しても下半身が鼓動するのを止められなかった。
「……まさか、もう?」
驚きを含んだ声音でささやかれる。意思に関係なく蜜壺はヒクヒクとうごめいている。
「すごいな、つまんだだけなのに……」
「んっ、あ……ッ、やだ、腰……そんな、動かしちゃ……ぁ、ああッ!」
彼が腰を揺り動かすから、腹部に垂らされていた媚薬がしげみを伝って陰部に流れ込む。
もともと濡れそぼっていたそこはますます熱くしびれ、追い打ちをかけるように硬い男根でこすられる。
「あっ、あ……っ、だめ、だめ……っ、また……」
快感はふたたび大きくうねって込み上げてくる。
弾けるまではあっという間で、それまでをたのしむ余裕はまったくない。
それから幾度となく下半身の小さな豆粒を核とした絶頂に襲われ、だけど何度イッても満足しない。それどころか、もっと大きな刺激が欲しくなってたまらなくなる。
「ああ、う……碓氷さん……っ」
「……なんだ」
肉棒は膣口のまわりを撫でまわし、これでもかと愛莉を焦らす。
愛液は未だかつてないくらいにあふれて大洪水だ。碓氷の脚はおろかビニール質の黒いソファまで蜜で濡れている。
(私……変だ。絶対に、変)
愛莉は荒い息で短く喘ぎながら雄棒を手に取る。
ソファの座面に片手をついて腰を浮かせ、勃起したそれを蜜口にあてがい、一気に挿れ込む。
「はぁぁっ……ん、んく……っぁ、あ……!」
肉棒は飢えていた蜜襞にはまり込み、グプ、グププッと淫猥な音を立てて奥深くまで到達する。
「驚いたな、まさかきみから収めてくれるなんて……昨晩のこと、思い出したのか?」
「アッ、ンン……さく、ばん……? ぁ、ふぁっ……っ!」
自分から彼の一物を身の内に収めたものの、大して動けずにいた愛莉は少しだけ振り返って彼の顔を見やる。目が合うと、碓氷はパッと顔を背けた。
(目、逸らされた……?)
なぜかショックを受けた。彼は愛莉の顔など見たくもないのだろうか。
自分から男の欲塊をのみ込んでしまうような、はしたない女の顔を。
「んっ、んぅ……っ、そこ、だめ……っ!」
しかしそのことを深く考える時間はない。
いっこうに猛々しさを損なわない男根は愛莉の蜜壺を激しく突き上げ、ある一点を執拗に攻撃している。
「だめ? 自分から挿れておいて、よく言う」
「アアッ、ふぁ……っう、はぅん!」
身体は上下に激しく揺れ、それに連動する乳房を両手でつかまれる。
先端の頂を親指で押し潰されるとまたしても陰核が震え、けれど膣肉を突き上げる衝動が凄まじくてわけがわからなくなる。
「きみのなかは本当に……狭い」
艶っぽい声に全身が粟立つ。抽送はとどまるところを知らず激しさを増す。
「やっ、あっ……あんっ、そこ……それ以上、だめ……っ!」
「さっきからダメばかり言ってるな、きみは」
乳首をいじるのに飽きたらしい彼の片手が脚のつけ根に移動して、陰唇を撫でまわし始めた。
粘性のある媚薬ローションを花びら全体に広げられ、ふくらみ切った敏感な花芽をなぶられて絶叫したくなる。
「んぁぁっ、あ……っ、いやっ、うぅ……あ、アア――……ッ!」
新境地と言うべきか、とにかく経験したことのない感覚に襲われて、愛莉は全身を弛緩させてグタリと碓氷に背を預けた。
痙攣する身体は自分のものとは思えない。視界は白くぼやけ、彼のひざのうえに座っているはずなのにフワフワと浮いているような気がした。
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「どうした、早く脱げ」
「え、いえ……あの、どうして」
一緒に風呂に入らなければいけないのか。そう尋ねようと思っていたら、彼の素足が視界に入ってきた。
「新商品のサンプルを試すと言っただろう。休日出勤あつかいにしておくから脱げ」
「わわ……っ、あの、そんなこと言われても……ちょ、ぁ……っ!」
仕事に対して真面目なことだけが取り柄だと自分でも思っているが、これは本当に業務なのかと戸惑い、そうして悩んでいるあいだに眼鏡も取り去られて一糸まとわぬ姿にされてしまった。
「……なかに入れ」
碓氷は愛莉の裸体をまじまじと見おろしながら手を引っ張った。片手で前を隠しながらおぼつかない足取りで浴室へ入る。
「わ……すごい、広いですね」
一個人の浴室とは思えない広さで、重厚な造りの浴槽はおそらく大理石だ。黒っぽいマーブル模様には高級感を覚える。
大きな円形の浴槽以外にはビニール質の黒いソファがあった。浴室にこんなものまであるなんて驚きだ。
ソファの向かいの壁にはモニターが据えつけてあるからさぞ寛げるだろう。
「……こい、座れ」
碓氷は浴室内のソファに腰かけた状態で言った。命令されてばかりで少し不服だが、同時に期待してしまっている部分も確かにあって、愛莉は胸もとを押さえたままソファの端に座った。
「きみの席はそこじゃない。ここだ」
彼が膝上を叩く手をついつい追う。雄々しい一物まで目に入ってしまい、あわてて視線を逸らした。
「全く、手のかかる部下だな」
「ひゃ……っ!」
肩を抱き寄せられ、強引に彼のひざうえに座らされる。
肉棒は硬く勃ちあがったまま天を向いていて、それを股間に挟む格好になってしまった。
「あ、あの……っぁ……」
碓氷は艶めかしく腰を揺さぶる。そのせいで陰茎が割れ目にこすれて、もどかしくなる。
「なんだ、すでに濡れてるな……これではサンプルの効果がわかりづらいが、まあいいか」
「んっ、う……これ、何ですか……?」
愛莉の目の前で碓氷は小瓶のふたを開け、中の液体をふくらみに垂らした。
(ローションなのかな……?)
瓶の中身が空になるまで碓氷はそれを愛莉の身体にまんべんなく落とした。肌は薄いピンク色の液体で彩られている。
「……どうだ?」
「どうって……これ、ただのローションですよね?」
愛莉は胸もとの液体をすくってクンクンと匂いをかいでみた。ほんのりと薔薇のような香りがする。
「ただのローションではない。媚薬だ」
「びやく……びっ、媚薬!?」
頓狂な声を出す。そうと知ったからか、ローションが肌に触れているところが急に熱を持ち始めた気がして愛莉はあせった。
「そ、そんなの……大丈夫なんですか」
「ああ、全身にくまなく使えるタイプだそうだ。それよりどうなんだ? 効果のほどは」
「ん……っ!? あ、あぁっ……!」
両腕と乳房の隙間をぬって彼の手が滑り込む。薄ピンクの液体をふくらみの先端にこすりつけられ、愛莉は思わず大きく喘いだ。
「ふぁっ、う……ん、ンンッ……ひぁぅっ!」
彼の指がほんの少し触れただけでも、快感が電流のようにほとばしるのだ。どうしようもない心地よさが込み上げてきて、うねる。
「きみはもともと感度がいいようだから、あまり参考にならないな」
「あっ、あ……だめ、そんな……触っちゃ、ダメですっ! ゃ……っ!」
両方のつぼみを指でつままれたときだった。
言葉で制しても下半身が鼓動するのを止められなかった。
「……まさか、もう?」
驚きを含んだ声音でささやかれる。意思に関係なく蜜壺はヒクヒクとうごめいている。
「すごいな、つまんだだけなのに……」
「んっ、あ……ッ、やだ、腰……そんな、動かしちゃ……ぁ、ああッ!」
彼が腰を揺り動かすから、腹部に垂らされていた媚薬がしげみを伝って陰部に流れ込む。
もともと濡れそぼっていたそこはますます熱くしびれ、追い打ちをかけるように硬い男根でこすられる。
「あっ、あ……っ、だめ、だめ……っ、また……」
快感はふたたび大きくうねって込み上げてくる。
弾けるまではあっという間で、それまでをたのしむ余裕はまったくない。
それから幾度となく下半身の小さな豆粒を核とした絶頂に襲われ、だけど何度イッても満足しない。それどころか、もっと大きな刺激が欲しくなってたまらなくなる。
「ああ、う……碓氷さん……っ」
「……なんだ」
肉棒は膣口のまわりを撫でまわし、これでもかと愛莉を焦らす。
愛液は未だかつてないくらいにあふれて大洪水だ。碓氷の脚はおろかビニール質の黒いソファまで蜜で濡れている。
(私……変だ。絶対に、変)
愛莉は荒い息で短く喘ぎながら雄棒を手に取る。
ソファの座面に片手をついて腰を浮かせ、勃起したそれを蜜口にあてがい、一気に挿れ込む。
「はぁぁっ……ん、んく……っぁ、あ……!」
肉棒は飢えていた蜜襞にはまり込み、グプ、グププッと淫猥な音を立てて奥深くまで到達する。
「驚いたな、まさかきみから収めてくれるなんて……昨晩のこと、思い出したのか?」
「アッ、ンン……さく、ばん……? ぁ、ふぁっ……っ!」
自分から彼の一物を身の内に収めたものの、大して動けずにいた愛莉は少しだけ振り返って彼の顔を見やる。目が合うと、碓氷はパッと顔を背けた。
(目、逸らされた……?)
なぜかショックを受けた。彼は愛莉の顔など見たくもないのだろうか。
自分から男の欲塊をのみ込んでしまうような、はしたない女の顔を。
「んっ、んぅ……っ、そこ、だめ……っ!」
しかしそのことを深く考える時間はない。
いっこうに猛々しさを損なわない男根は愛莉の蜜壺を激しく突き上げ、ある一点を執拗に攻撃している。
「だめ? 自分から挿れておいて、よく言う」
「アアッ、ふぁ……っう、はぅん!」
身体は上下に激しく揺れ、それに連動する乳房を両手でつかまれる。
先端の頂を親指で押し潰されるとまたしても陰核が震え、けれど膣肉を突き上げる衝動が凄まじくてわけがわからなくなる。
「きみのなかは本当に……狭い」
艶っぽい声に全身が粟立つ。抽送はとどまるところを知らず激しさを増す。
「やっ、あっ……あんっ、そこ……それ以上、だめ……っ!」
「さっきからダメばかり言ってるな、きみは」
乳首をいじるのに飽きたらしい彼の片手が脚のつけ根に移動して、陰唇を撫でまわし始めた。
粘性のある媚薬ローションを花びら全体に広げられ、ふくらみ切った敏感な花芽をなぶられて絶叫したくなる。
「んぁぁっ、あ……っ、いやっ、うぅ……あ、アア――……ッ!」
新境地と言うべきか、とにかく経験したことのない感覚に襲われて、愛莉は全身を弛緩させてグタリと碓氷に背を預けた。
痙攣する身体は自分のものとは思えない。視界は白くぼやけ、彼のひざのうえに座っているはずなのにフワフワと浮いているような気がした。