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「――いけない子だ」
オズウェル・カトラーは自身の長い銀髪をうっとうしそうに背のほうへと払った。それから、ベッドに四つん這いになっている黒い髪の女にさらに激しく腰を打ち付ける。
「あぁぁっ!」
彼女の喘ぎ声はたとえそこが神の居所であろうとも淫らに響く。オズウェルと同じ姓を持つイザベラは彼のそれに貫かれる悦びの声を上げた。
「私にうしろから突かれるのがそんなに気持ちがいいのか?」
嘲笑めいたものをたずさえてオズウェルはなおもイザベラを責める。
「きみの中には私と同じ血が流れているというのに。気持ちよさそうに大声で喘いで……はしたない」
イザベラの体が大きく前へと揺れ動く。オズウェルは彼女の中にうずめた一物を容赦なく抽送して互いの快楽を高めていく。
「ふぁっ……ぁ、あッ!」
あわいに突き刺さっている剛直はもうずいぶんと長いこと猛ったままだ。欲情されていることが嬉しくて、蜜奥がきゅうっと切なく疼く。
――実の兄であるオズウェルと『こういう』関係になったのはつい最近のことだ。誘ったのは、私。清廉潔白だった兄に想いを告げて、一糸まとわぬ姿で迫った。
「なにを考えている?」
問われるのと同時に体の向きを変えられた。切ない部分はつなぎ合わせたままだ。
イザベラの体を横たえたオズウェルは彼女の表情を観察しながらゆるく律動する。
「な、なに、も……ん、あぅっ」
「なにかを悔いているんじゃないか。そういう顔をしている」
言いながらオズウェルはベッドに横たわるイザベラの色づいた部分をつまむ。
「ひゃっ、ぅ……!」
乳頭を強く引っ張られても、快感しかない。
「私とこういうことをする関係になったのを、後悔しているのでは?」
その言葉にイザベラは目を見開いた。視線をさまよせたあとで静かに目を伏せる。
こうなったこと自体は後悔していない。ただ、神の御心に反するようなことを彼に強いてしまったことがつらい。
「……イザベラ」
オズウェルは消沈しきったようすのイザベラの腰をふたたび両手でつかんで向きを変える。仰向けになった彼女に、オズウェルはあらためて、勢いをつけて奥まで陽根を挿し入れた。
「はぅっ、ぁ……んっ!」
彼の長い銀髪は振り乱れている。翡翠色の双眸は濡れているようにも見えた。
肉襞を擦られるたびに、オズウェルとつながっていることを実感する。至高のひとときだ。もう、世界が滅んでもよいとさえ思えてくる――。
イザベラが達しそうになると、オズウェルは雄棒を引き抜いて彼女の腹に子種をまき散らした。
白く濡れた自身の腹を、夢見心地で見つめる。
オズウェルが深く長く息を吐く。
「私と同じ血を持つきみが愛しくてたまらない。だから私は……神殿の長を辞すべきだ」
なかばまどろんでいたイザベラはオズウェルの発言で一気に覚醒する。
「そ、そんなこと……!」
――神殿長を辞めるだなんて!
「いけません、お兄様。私のせいで、そのような……」
「きみのせいではない。私がいけないんだ。きみに触れたいという欲求を抑えられなくなった。……私は長年きみに恋い焦がれていた。実の妹だというのに」
オズウェルの両手がイザベラの頬をつかむ。
「私は神に仕えるべきではない。きみにも、今後一切触れないことを自分自身に誓う」
「……!」
イザベラは絶句する。彼に強引に迫った自分自身を、猛烈に責めた。
「私を忘れて自由に生きろ。我が愛しの妹、イザベラ」
イザベラの頬を覆っていたオズウェルの両手は、彼女の茶色い瞳からとめどなくあふれる水粒でしとどに濡れた。