「いや……っ、あ……触らないでったら……ん、んぁっ!」
指摘された箇所を指で摘ままれる。肉芽は意に反して快感に跳ね上がり、絶頂してしまいそうになった。
「いかがですか?どうぞご感想を、遠慮なくイって下さい」
修吾は彩奈の太ももに肩肘をつき、にやにやと口角を上げて目を細める。指先は極めて巧みで、
「ああっ、ん、んふ……ぁ、んんーー……ッ!」
陰部はビクビクと痙攣し、機械棒を締め付ける。すると、どういうわけか咥え込んだ棒の動きは鈍く緩やかになった。
「すごいでしょ、絶頂したのを感知するんですよ。これからしばらくは緩やかになります」
彩奈は「はあ、はあ」と息を荒げながら、
「も……いいでしょ……帰らせて」
うつむいて言った。こんな男の指戯、いやそれだけではないけど、とにかく修吾の前で達してしまったのが何だか悔しい。
「……分かりました。帰る前にアンケートに答えて下さいね。そのあと報酬をお支払いします」
修吾は すっくと立ち上がり、マッサージチェアの下部に手を伸ばした。電源ボタンを押したようだ。
(なんで電源がそんなところにあるのよ……使いづらいじゃない)
「もうお気づきかもしれませんが、このマッサージチェアはソフトなSMプレイを想定して造られています。だからあなたの手元では操作できないようになってるんですよ」
彩奈は口をあんぐりと開けた。パクパクと動かしながら、
「そういうことは一番最初に言いなさいよ!この腹黒!」
四肢を拘束していたベルトが外れたので息巻いて立ち上がると、修吾は何食わぬ顔でこちらを振り返り、
「説明してませんでしたっけ。ごめんなさい」
さらけ出されたままの彩奈の乳房を眺めながら微笑んだ。
***
(何なのよコレ……項目、多すぎ)
マッサージチェアが置いてあるのとは別の小さな部屋に移された彩奈はA4用紙数十枚のアンケートに悪戦苦闘していた。
「終わりましたか?彩奈さん」
コンコン、と素早いノックの後、返事も待たずに修吾が部屋に入ってきた。
「終わるわけないでしょ!まだ2ページだけしか……」
「へえ、真面目ですね。みなさん適当に答えて帰っちゃうのに」
「あ、そっか……そうしよう」
「意外とお馬鹿さんですね。でもダメですよ、ちゃんと答えて下さい。俺がここで見張ってますから」
隣の椅子を引き、修吾が腰掛ける。顔をのぞき込まれ、左腕は密着している。彩奈は机に置かれた彼の手を見下ろしながら、
「椅子は他にもありますよ。暑苦しいからどいて下さい」
わざとらしく言ったにもかかわらず、修吾は気に留める様子もない。
「不正がないか監視してるんです。我慢して下さいね」
チッと大きく舌打ちして、彩奈は再びアンケート用紙に目を向けた。それからしばらくは黙々と回答していた。修吾の視線が机ではなく自分に注がれているのが気になったけど、何か言っても無駄だと思ったから気にしないことにした。
「はーー……やっと終わった」
一時間は ゆうに経過したと思う。アンケートを答え終わり、ちょっとした達成感を味わったのも束の間、
「じゃあ早速 見せて下さい。チェックしますから少し待ってて下さいね」
修吾に紙束を取り上げられる。
「そんなの私が帰ってからにしてよ」
「記入漏れがあっては困りますから。彩奈さんって慎重に見えてウッカリしてそうなので」
「あのねえ、さっきから失礼よ、あなた!」
「修くんって呼んで下さいよーー……あ、ほらココ。無回答欄、発見」
宝物でも見つけたような嬉々とした様子で修吾はアンケート用紙を指差している。揚げ足を取るのが好きなタチなのだろう。
(きいっ、ムカつくッ)
奪うように用紙を受け取り、少し考えた後、該当項目にきちんと丸を付けて押し返した。
「はい、ありがとうございます。他には記入漏れは無いですね。お疲れ様でした。報酬です」
修吾は紺色のスーツの内ポケットから白い封筒を取り出し、彩奈に差し出した。
(……これを受け取ったら、訴えるなんて出来なくなる)
屈辱的ではあったものの、快感には変わりなかった。まして莫大な量のアンケートに答えた後だ。彩奈は金に目がくらみ、つい差し出された封筒を手に取ってしまった。
「このことは他言無用でお願いしますね、彩奈さん」
その言葉で我にかえる。
(しまった、私ーー……!)
「っ、いい、いらない!やっぱり返す」
「ダメですよ、それはもうあなたのお金です。それより彩奈さん、あのマッサージチェアでは物足りないって書いてましたよね。俺が満足させてあげましょうか」
目つきが変わった。そんな風に見えた。獲物を狙う野生動物のような眼差しに思えて、彩奈は身を竦ませる。
「私、もう帰……っん!」
勢い良く立ち上がったせいか、それとも勢い良く唇を塞がれたせいか彩奈がそれまで座っていた椅子はガタンと大きな音を立てて床に転がった。
「ん、んん……ッ」
割り入ってきた舌が彩奈を攻め立てる。後頭部と腰元を掴まれているから、逃げられない。
(なに、コイツ……上手い……っ)
探るような舌遣いは彩奈の身体を、特に下半身を熱くさせた。
(違う……さっき、あの変なマッサージチェアに座ってたせい)
ディープキスくらいで濡れているのが情けなかった。だけど深まる口づけは心地良く、彼の胸に押し当てていた手から徐々に力が抜けて行く。
指摘された箇所を指で摘ままれる。肉芽は意に反して快感に跳ね上がり、絶頂してしまいそうになった。
「いかがですか?どうぞご感想を、遠慮なくイって下さい」
修吾は彩奈の太ももに肩肘をつき、にやにやと口角を上げて目を細める。指先は極めて巧みで、
「ああっ、ん、んふ……ぁ、んんーー……ッ!」
陰部はビクビクと痙攣し、機械棒を締め付ける。すると、どういうわけか咥え込んだ棒の動きは鈍く緩やかになった。
「すごいでしょ、絶頂したのを感知するんですよ。これからしばらくは緩やかになります」
彩奈は「はあ、はあ」と息を荒げながら、
「も……いいでしょ……帰らせて」
うつむいて言った。こんな男の指戯、いやそれだけではないけど、とにかく修吾の前で達してしまったのが何だか悔しい。
「……分かりました。帰る前にアンケートに答えて下さいね。そのあと報酬をお支払いします」
修吾は すっくと立ち上がり、マッサージチェアの下部に手を伸ばした。電源ボタンを押したようだ。
(なんで電源がそんなところにあるのよ……使いづらいじゃない)
「もうお気づきかもしれませんが、このマッサージチェアはソフトなSMプレイを想定して造られています。だからあなたの手元では操作できないようになってるんですよ」
彩奈は口をあんぐりと開けた。パクパクと動かしながら、
「そういうことは一番最初に言いなさいよ!この腹黒!」
四肢を拘束していたベルトが外れたので息巻いて立ち上がると、修吾は何食わぬ顔でこちらを振り返り、
「説明してませんでしたっけ。ごめんなさい」
さらけ出されたままの彩奈の乳房を眺めながら微笑んだ。
***
(何なのよコレ……項目、多すぎ)
マッサージチェアが置いてあるのとは別の小さな部屋に移された彩奈はA4用紙数十枚のアンケートに悪戦苦闘していた。
「終わりましたか?彩奈さん」
コンコン、と素早いノックの後、返事も待たずに修吾が部屋に入ってきた。
「終わるわけないでしょ!まだ2ページだけしか……」
「へえ、真面目ですね。みなさん適当に答えて帰っちゃうのに」
「あ、そっか……そうしよう」
「意外とお馬鹿さんですね。でもダメですよ、ちゃんと答えて下さい。俺がここで見張ってますから」
隣の椅子を引き、修吾が腰掛ける。顔をのぞき込まれ、左腕は密着している。彩奈は机に置かれた彼の手を見下ろしながら、
「椅子は他にもありますよ。暑苦しいからどいて下さい」
わざとらしく言ったにもかかわらず、修吾は気に留める様子もない。
「不正がないか監視してるんです。我慢して下さいね」
チッと大きく舌打ちして、彩奈は再びアンケート用紙に目を向けた。それからしばらくは黙々と回答していた。修吾の視線が机ではなく自分に注がれているのが気になったけど、何か言っても無駄だと思ったから気にしないことにした。
「はーー……やっと終わった」
一時間は ゆうに経過したと思う。アンケートを答え終わり、ちょっとした達成感を味わったのも束の間、
「じゃあ早速 見せて下さい。チェックしますから少し待ってて下さいね」
修吾に紙束を取り上げられる。
「そんなの私が帰ってからにしてよ」
「記入漏れがあっては困りますから。彩奈さんって慎重に見えてウッカリしてそうなので」
「あのねえ、さっきから失礼よ、あなた!」
「修くんって呼んで下さいよーー……あ、ほらココ。無回答欄、発見」
宝物でも見つけたような嬉々とした様子で修吾はアンケート用紙を指差している。揚げ足を取るのが好きなタチなのだろう。
(きいっ、ムカつくッ)
奪うように用紙を受け取り、少し考えた後、該当項目にきちんと丸を付けて押し返した。
「はい、ありがとうございます。他には記入漏れは無いですね。お疲れ様でした。報酬です」
修吾は紺色のスーツの内ポケットから白い封筒を取り出し、彩奈に差し出した。
(……これを受け取ったら、訴えるなんて出来なくなる)
屈辱的ではあったものの、快感には変わりなかった。まして莫大な量のアンケートに答えた後だ。彩奈は金に目がくらみ、つい差し出された封筒を手に取ってしまった。
「このことは他言無用でお願いしますね、彩奈さん」
その言葉で我にかえる。
(しまった、私ーー……!)
「っ、いい、いらない!やっぱり返す」
「ダメですよ、それはもうあなたのお金です。それより彩奈さん、あのマッサージチェアでは物足りないって書いてましたよね。俺が満足させてあげましょうか」
目つきが変わった。そんな風に見えた。獲物を狙う野生動物のような眼差しに思えて、彩奈は身を竦ませる。
「私、もう帰……っん!」
勢い良く立ち上がったせいか、それとも勢い良く唇を塞がれたせいか彩奈がそれまで座っていた椅子はガタンと大きな音を立てて床に転がった。
「ん、んん……ッ」
割り入ってきた舌が彩奈を攻め立てる。後頭部と腰元を掴まれているから、逃げられない。
(なに、コイツ……上手い……っ)
探るような舌遣いは彩奈の身体を、特に下半身を熱くさせた。
(違う……さっき、あの変なマッサージチェアに座ってたせい)
ディープキスくらいで濡れているのが情けなかった。だけど深まる口づけは心地良く、彼の胸に押し当てていた手から徐々に力が抜けて行く。