「……っ、ん……!?」
フィースの指はほしいところにはかろうじてこなかった。裂け目のなかの豆粒を避けるように、人差し指がぐるぐると淫芽のまわりを巡っている。
「や、あ、ぁ……っ! フィ……ス、ど……して……。んっ、んぅっ」
どうしてそこに触れてくれないのだろう。
乳首は舐めしゃぶられ、もうひとつも指で激しくこねまわされているというのに、下半身のそこだけはなかなか明確な刺激を与えてもらえない。
「フィース……ッ! んぁっ、ぅ、ふぅっ……」
喘ぎながら何度も彼の名前を呼んだ。こういうとき、どんなふうにねだればよいのかをアリシアは知らない。
さんざんに舐め転がして硬くなりすぎたピンク色のトゲをようやく口から出し、フィースは顔を上げる。
「そんなにさわってもらいたいんだ? ココに」
「ぅ……っ、ん、ンン……ッ!」
角ばった指が、陰芽の根の深いところをキュッとつまむ。アリシアは眉根を寄せて悩ましげな表情を浮かべ、コクコクと小刻みにうなずいた。
フィースが「ふっ」と笑う。嘲笑めいたものだった。ふたたび顔を胸に寄せ、先ほどまでとは違うほうの乳首を口に含み、舌で素早くなぶり始める。
「――あぁっ!! んっ、んぁっ、ひぁぁあっ!」
彼の指が花芽をこすりあげた瞬間、アリシアはビクンッ、ビクンと全身を痙攣させた。
絶頂の余韻でヒクつく彼女の花芯を、その収縮に合わせて指でゆっくりとリズミカルに押しつぶしながらフィースは言う。
「もういったんだ……? でも、まだ瞳の色が戻ってないな」
萌黄色の瞳は潤んでいた。目尻に溜まった涙を指ですくったあと、フィースはアリシアを抱き起こして自身のひざの上に座らせた。
ふたりとも同じ方向――湖のほうを向いて座っている状態だ。
「ん……っ」
胸の上にあったシュミーズが、頭と両腕を通って抜けていく。
いよいよ裸になってしまったけれど、真正面は湖でひとけがないし、すぐうしろにはフィースがいるので、無防備な恰好とはいえさほど不安はない。
アリシアの裸体を見つめているのは、フィースだけだ。妖精たちは、気をきかせているのかいまだに戻ってこない。
フィースは彼女の肩に顔をうずめて首すじにキスを落とし、ふくよかなふくらみやその先端を上から盗み見て、触れる。
「ふぁっ、ぁ……」
やすみかけていた薄桃色の乳嘴は、フィースに触れられることでふたたびムクムクと勃ちあがり、指の刺激をおおいに悦んで硬くしこる。
硬くなった薄桃色のそこを、フィースはコリコリと指で押して柔肉に沈み込ませた。
「は、ぁぅ……っん、ふ」
遠くで小鳥のさえずりが聞こえる。吹く風は暖かく、降り注ぐ陽光が水面を反射していてまぶしい。のどかで静かなこの空間で、自身の発する声が異質なものに思えてならない。
フィースはアリシアの首すじの広い範囲をレロリと舐め上げ、乳房の先端をふたつとも指でつまんでキュッ、キュッと引っ張りあげた。
「んん、ぅ……っ」
フィースの舌は熱く、何度も舐めたどられるとどうしてかわき腹のあたりが粟立ってくる。舌はしだいにのぼりつめ、耳たぶをなぶり始めた。
「やっ、ん……! くすぐった、い……」
濡れた耳たぶを熱い息がかすめ、よけいにゾクゾクと体が疼く。乳頭はあいかわらず両方とも指で丹念にこねくりまわされ、これ以上は硬くなりそうにないというような状態だ。
下半身が、また焦れてきてしまう。アリシアはフィースのひざの上でもじもじと脚を動かす。
「……ッ、アリシア。あまり脚を動かさないで」
「んぅっ、ふ……?」
アリシアが身じろぎをすることで彼女の尻がフィースの雄の部分をいっそう刺激するのだが、アリシアはそういったことにうといのでこればかりは致し方ない。
フィースは静かに息を吐き、アリシアの下半身に片手を伸ばす。
「あっ……!!」
透明の液体があふれているところに、ぬちゅっと彼の指が入り込む。
このあいだとは違って、フィースの指が体内に沈み込んでいるのが視覚的にもよくわかる。
「んくっ、は、ぁ……ぁっ」
指は卑猥な水音を響かせながらどんどん奥へと突き進む。摩擦はなく、すんなり最奥まで達した。
「ひぁっ、あ、うっ!」
行き止まりを突かれるだけでも快感でおかしくなってしまいそうだった。それなのに、敏感なあの豆粒まで親指でグリグリと押しつぶされ、つい大きな声が出てしまう。
「やぅっ、ん、ンンッ!!」
「そんなに大きな声で喘いでたら、妖精たちに聞こえちゃうかもね」
そう言いながらも、フィースは指の動きをゆるめようとはしない。それどころか、よりいっそう速くなっていく。
「やっ、やぅっ、んぁぁ、あ……っ!」
ビクッ、ビクンッとアリシアは全身を震わせた。フィースの指がヌルヌルと内壁をうごめき、入り口のほうへ向かっていく。しかしフィースは、彼女のなかから完全には指を引き抜こうとしなかった。狭道の、おなか側をゆっくりとこすり立てる。
「……ひ、ぁっ!?」
それまでとは異なる、妙な心地に包まれる。気持ちがよいのには違いないが、そこをこすり立てられるのはいけないような気がしてならなかった。めまぐるしく起こる感覚の変化に、気持ちがついていかない。
「ゃっ、やだ、だめ……っ!」
なにがだめなのか、なぜだめなのか自分でもよくわからない。
アリシアは懸命に首をぶんぶんと横に振る。しかしフィースはいっこうにやめようとしない。恥骨の裏側を的確にこすり立て、感じすぎてぷっくりとふくらんでいる花芽を指で執拗になぶり倒した。
「ぁ、ぁあ、ア――……ッ!!」
なにかが、噴き出した。アリシアの陰部から勢いよく飛び出した透明の液体は湖畔の草をしとどに濡らした。
「あ……」
それを目にしたアリシアはとてつもない羞恥に見舞われた。
草むらを濡らしたこれは、いったいなんなのだろう。なぜ、どうしてこんなことになっているのだろう――。
呆然とするアリシアの顔をフィースがのぞき込む。彼女の瞳はもとの青色に戻っていた。しかしフィースはそれを告げず、あふれかえった愛蜜でぐちゃぐちゃに濡れそぼっている秘所を指で無造作に撫でまわす。
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フィースの指はほしいところにはかろうじてこなかった。裂け目のなかの豆粒を避けるように、人差し指がぐるぐると淫芽のまわりを巡っている。
「や、あ、ぁ……っ! フィ……ス、ど……して……。んっ、んぅっ」
どうしてそこに触れてくれないのだろう。
乳首は舐めしゃぶられ、もうひとつも指で激しくこねまわされているというのに、下半身のそこだけはなかなか明確な刺激を与えてもらえない。
「フィース……ッ! んぁっ、ぅ、ふぅっ……」
喘ぎながら何度も彼の名前を呼んだ。こういうとき、どんなふうにねだればよいのかをアリシアは知らない。
さんざんに舐め転がして硬くなりすぎたピンク色のトゲをようやく口から出し、フィースは顔を上げる。
「そんなにさわってもらいたいんだ? ココに」
「ぅ……っ、ん、ンン……ッ!」
角ばった指が、陰芽の根の深いところをキュッとつまむ。アリシアは眉根を寄せて悩ましげな表情を浮かべ、コクコクと小刻みにうなずいた。
フィースが「ふっ」と笑う。嘲笑めいたものだった。ふたたび顔を胸に寄せ、先ほどまでとは違うほうの乳首を口に含み、舌で素早くなぶり始める。
「――あぁっ!! んっ、んぁっ、ひぁぁあっ!」
彼の指が花芽をこすりあげた瞬間、アリシアはビクンッ、ビクンと全身を痙攣させた。
絶頂の余韻でヒクつく彼女の花芯を、その収縮に合わせて指でゆっくりとリズミカルに押しつぶしながらフィースは言う。
「もういったんだ……? でも、まだ瞳の色が戻ってないな」
萌黄色の瞳は潤んでいた。目尻に溜まった涙を指ですくったあと、フィースはアリシアを抱き起こして自身のひざの上に座らせた。
ふたりとも同じ方向――湖のほうを向いて座っている状態だ。
「ん……っ」
胸の上にあったシュミーズが、頭と両腕を通って抜けていく。
いよいよ裸になってしまったけれど、真正面は湖でひとけがないし、すぐうしろにはフィースがいるので、無防備な恰好とはいえさほど不安はない。
アリシアの裸体を見つめているのは、フィースだけだ。妖精たちは、気をきかせているのかいまだに戻ってこない。
フィースは彼女の肩に顔をうずめて首すじにキスを落とし、ふくよかなふくらみやその先端を上から盗み見て、触れる。
「ふぁっ、ぁ……」
やすみかけていた薄桃色の乳嘴は、フィースに触れられることでふたたびムクムクと勃ちあがり、指の刺激をおおいに悦んで硬くしこる。
硬くなった薄桃色のそこを、フィースはコリコリと指で押して柔肉に沈み込ませた。
「は、ぁぅ……っん、ふ」
遠くで小鳥のさえずりが聞こえる。吹く風は暖かく、降り注ぐ陽光が水面を反射していてまぶしい。のどかで静かなこの空間で、自身の発する声が異質なものに思えてならない。
フィースはアリシアの首すじの広い範囲をレロリと舐め上げ、乳房の先端をふたつとも指でつまんでキュッ、キュッと引っ張りあげた。
「んん、ぅ……っ」
フィースの舌は熱く、何度も舐めたどられるとどうしてかわき腹のあたりが粟立ってくる。舌はしだいにのぼりつめ、耳たぶをなぶり始めた。
「やっ、ん……! くすぐった、い……」
濡れた耳たぶを熱い息がかすめ、よけいにゾクゾクと体が疼く。乳頭はあいかわらず両方とも指で丹念にこねくりまわされ、これ以上は硬くなりそうにないというような状態だ。
下半身が、また焦れてきてしまう。アリシアはフィースのひざの上でもじもじと脚を動かす。
「……ッ、アリシア。あまり脚を動かさないで」
「んぅっ、ふ……?」
アリシアが身じろぎをすることで彼女の尻がフィースの雄の部分をいっそう刺激するのだが、アリシアはそういったことにうといのでこればかりは致し方ない。
フィースは静かに息を吐き、アリシアの下半身に片手を伸ばす。
「あっ……!!」
透明の液体があふれているところに、ぬちゅっと彼の指が入り込む。
このあいだとは違って、フィースの指が体内に沈み込んでいるのが視覚的にもよくわかる。
「んくっ、は、ぁ……ぁっ」
指は卑猥な水音を響かせながらどんどん奥へと突き進む。摩擦はなく、すんなり最奥まで達した。
「ひぁっ、あ、うっ!」
行き止まりを突かれるだけでも快感でおかしくなってしまいそうだった。それなのに、敏感なあの豆粒まで親指でグリグリと押しつぶされ、つい大きな声が出てしまう。
「やぅっ、ん、ンンッ!!」
「そんなに大きな声で喘いでたら、妖精たちに聞こえちゃうかもね」
そう言いながらも、フィースは指の動きをゆるめようとはしない。それどころか、よりいっそう速くなっていく。
「やっ、やぅっ、んぁぁ、あ……っ!」
ビクッ、ビクンッとアリシアは全身を震わせた。フィースの指がヌルヌルと内壁をうごめき、入り口のほうへ向かっていく。しかしフィースは、彼女のなかから完全には指を引き抜こうとしなかった。狭道の、おなか側をゆっくりとこすり立てる。
「……ひ、ぁっ!?」
それまでとは異なる、妙な心地に包まれる。気持ちがよいのには違いないが、そこをこすり立てられるのはいけないような気がしてならなかった。めまぐるしく起こる感覚の変化に、気持ちがついていかない。
「ゃっ、やだ、だめ……っ!」
なにがだめなのか、なぜだめなのか自分でもよくわからない。
アリシアは懸命に首をぶんぶんと横に振る。しかしフィースはいっこうにやめようとしない。恥骨の裏側を的確にこすり立て、感じすぎてぷっくりとふくらんでいる花芽を指で執拗になぶり倒した。
「ぁ、ぁあ、ア――……ッ!!」
なにかが、噴き出した。アリシアの陰部から勢いよく飛び出した透明の液体は湖畔の草をしとどに濡らした。
「あ……」
それを目にしたアリシアはとてつもない羞恥に見舞われた。
草むらを濡らしたこれは、いったいなんなのだろう。なぜ、どうしてこんなことになっているのだろう――。
呆然とするアリシアの顔をフィースがのぞき込む。彼女の瞳はもとの青色に戻っていた。しかしフィースはそれを告げず、あふれかえった愛蜜でぐちゃぐちゃに濡れそぼっている秘所を指で無造作に撫でまわす。