湯面すれすれのところにある乳首はふたつとも丹念に指でこねられ、ちゃぷちゃぷと湯の内外を往復している。
股のあいだにはさんでいる一物は硬く、ゆっくりとこすり立てられて花芯は甘く痺れ始めていた。
「ああ、ん……っ、は、ふ……ぅっ」
指でされるのとはまた違う心地よさだ。それほど刺激は強くないのに、硬直が少しでも花芽をかすめると快感がジワジワと高まっていく。
「……具合が悪くなったら、言えよ」
「ん……っ、だいじょ、ぶ……っく、ふぅぅ!」
耳朶を舐めた彼の舌はそのまま首筋を這って、ちゅうっときつく素肌を吸い上げた。それを繰り返しているあいだも乳房への愛撫は止まらず、いっそう激しく揉みしだかれて湯がはねる音が響いた。
「ああっ、いや……っも、だめ……ふ、は……ぁっ」
「どうした、しっかりしろ」
初見は少しあわてたようすで千夏の顔をのぞき込んだ。愛撫が止まってしまって、達しそうだった高まりがおさまっていく。
「あ……違う。いきそう、だった、だけで……」
整わない呼吸で切れ切れに言うと、千夏の肩に顔を埋めながら初見は長く息を吐いた。
「まぎらわしいことを言うな」
「だって……っぁ、やだ……そんな強く……っぁ、あ……ッ!」
突き上げるような振動が身体を揺らし、達しかけていた小さな豆粒を追い込んでいく。
「アアッ、ぅ……っん、んくぅっ! だ、め……っ、い、っちゃう……ッ!」
「本当に具合が悪くなっても、やめないからな……っ」
いや、もしそうなったら、きっと彼はすぐに中断するだろう。そういうひとなのだと、この数日でわかった。
「ん、んんっ……っぁ、ふぁぁ……っ!」
湯面は大きく波を立て、うねる。千夏の身体にも大きな快感のうねりが巻き起こり、顔をつかまれて荒っぽく口付けられたのと同じくして下半身がビクンビクンと脈打った。
それからのことはろくに覚えていない。気が付くと朝になっていて、裸でベッドに横たわっていた。
(どうしたんだっけ……)
お風呂で達して、そのあと裸のまま浴室を出て、ベッドに入って……それから?
寝室を見渡しても初見の姿はなかった。ベッド脇の円卓に置いていたメモ帳になにか書いてあるのが目に入り、手に取る。
メモには『郊外のゴルフ場に行ってくる』と記してある。きっと接待かなにかなのだろう。
(こんなに朝早くから出てるってことは、よっぽど遠い場所なのかな)
千夏はメモを手にしたままふたたびゴロンとベッドに仰向けになった。彼の筆跡を指でたどり、用件のあとに綴られた愛の言葉に身が熱くなる。
(……私、好きになっちゃったんだ。彼のこと)
こんな言葉を書き記されたら、このメモを捨てることができないではないか。
目にするたびに彼を思い出して、愛おしくなってしまう。けれど、まだ信じられないという想いもある。
(初見さんは本当に私のことを……?)
湧き起こる不安を払拭するように、千夏は自分自身をメモごと抱き締めてまぶたを閉じた。
股のあいだにはさんでいる一物は硬く、ゆっくりとこすり立てられて花芯は甘く痺れ始めていた。
「ああ、ん……っ、は、ふ……ぅっ」
指でされるのとはまた違う心地よさだ。それほど刺激は強くないのに、硬直が少しでも花芽をかすめると快感がジワジワと高まっていく。
「……具合が悪くなったら、言えよ」
「ん……っ、だいじょ、ぶ……っく、ふぅぅ!」
耳朶を舐めた彼の舌はそのまま首筋を這って、ちゅうっときつく素肌を吸い上げた。それを繰り返しているあいだも乳房への愛撫は止まらず、いっそう激しく揉みしだかれて湯がはねる音が響いた。
「ああっ、いや……っも、だめ……ふ、は……ぁっ」
「どうした、しっかりしろ」
初見は少しあわてたようすで千夏の顔をのぞき込んだ。愛撫が止まってしまって、達しそうだった高まりがおさまっていく。
「あ……違う。いきそう、だった、だけで……」
整わない呼吸で切れ切れに言うと、千夏の肩に顔を埋めながら初見は長く息を吐いた。
「まぎらわしいことを言うな」
「だって……っぁ、やだ……そんな強く……っぁ、あ……ッ!」
突き上げるような振動が身体を揺らし、達しかけていた小さな豆粒を追い込んでいく。
「アアッ、ぅ……っん、んくぅっ! だ、め……っ、い、っちゃう……ッ!」
「本当に具合が悪くなっても、やめないからな……っ」
いや、もしそうなったら、きっと彼はすぐに中断するだろう。そういうひとなのだと、この数日でわかった。
「ん、んんっ……っぁ、ふぁぁ……っ!」
湯面は大きく波を立て、うねる。千夏の身体にも大きな快感のうねりが巻き起こり、顔をつかまれて荒っぽく口付けられたのと同じくして下半身がビクンビクンと脈打った。
それからのことはろくに覚えていない。気が付くと朝になっていて、裸でベッドに横たわっていた。
(どうしたんだっけ……)
お風呂で達して、そのあと裸のまま浴室を出て、ベッドに入って……それから?
寝室を見渡しても初見の姿はなかった。ベッド脇の円卓に置いていたメモ帳になにか書いてあるのが目に入り、手に取る。
メモには『郊外のゴルフ場に行ってくる』と記してある。きっと接待かなにかなのだろう。
(こんなに朝早くから出てるってことは、よっぽど遠い場所なのかな)
千夏はメモを手にしたままふたたびゴロンとベッドに仰向けになった。彼の筆跡を指でたどり、用件のあとに綴られた愛の言葉に身が熱くなる。
(……私、好きになっちゃったんだ。彼のこと)
こんな言葉を書き記されたら、このメモを捨てることができないではないか。
目にするたびに彼を思い出して、愛おしくなってしまう。けれど、まだ信じられないという想いもある。
(初見さんは本当に私のことを……?)
湧き起こる不安を払拭するように、千夏は自分自身をメモごと抱き締めてまぶたを閉じた。