「ぅ、んんっ」
エリスがもだえ始めると、ジェラルドは胸のいただきをいじるのをやめて服のくるみボタンに手を伸ばした。両側に白いレースの襟がついた一番上のボタンを皮切りに次々とはずしていく。
「あ、ぁ」
このままではいけない。そうわかっているのに彼の手を払いのけらない。ボタンがはずされていくのを止められないのはきっと、これまで幾度となく体に快楽を刻み込まれてきたせいだ。
エリスはかろうじて右手だけをジェラルドの手の甲に添わせ、もう片方はカーテンごと窓に張り付けて支えにしていた。
「体の力を抜け。その貧相な胸を庭師に見られてしまうぞ」
「え……っ!?」
ハッとする。快さのせいでぼやけていた視界が彼の一言で明瞭になり焦点が合うと、閉じ合わせたはずのカーテンに隙間ができているのがわかった。手に力が入っているせいでカーテンにシワが寄り、庭が垣間見えている。
「――それとも、見せつけたいのか?」
ガクンッと体が前へ揺れ動く。
「やっ、ぁ……ッ!! なに、するんですか……!」
頬に触れるのはカーテン生地。さらけ出された乳頭をこするのは、つめたい窓ガラスだ。ジェラルドはエリスの体を窓ガラスに押しつけている。
「興奮してるんだろう。いつにも増して硬くなってる」
「……ゃっ!」
顔は横向きにカーテンに添い、乳房の先端だけがえんじ色のカーテンを避けて窓面に当たっている。胸とガラス面のあいだにはほとんど隙間がないというのに、ジェラルドは下方から指をくぐり込ませて乳頭の感触を確かめたのだ。
「こ、ういうのは……やめて、くださいと……わたし、何度も申し上げて……っ、います」
「そうだったか?」
本当に庭にだれかいるかもしれないと思うとゾッとする。顔は外からはわからないが、胸もとが窓ガラスに張り付いているなんて、不可思議な光景に違いない。ジェラルドはこういう――羞恥心を反道徳的にあおるようなことをたびたび仕掛けてくる。
「……気持ちいいくせに」
ほとんどゼロ距離で、甘さを帯びたかすれ声を耳のなかに吹き込まれ、ぞくんっと秘所が淫らに反応する。
「そ、んな、こと」
官能的な反応を見せる体には見ぬ振りをして否定の言葉を口にしようとしていると、証拠を見せろと言わんばかりにスカートをめくられなかのドロワーズを引き下ろされた。
「そんなことは、あるだろ」
「な、い……ですっ」
太ももの内側をモゾモゾとうごめくのは意地の悪い男の武骨な指。あふれた蜜の軌跡をおおげさに蛇行することでわざとらしく誇張して撫でたどっている。
「っは、どの面を下げて言ってるんだ」
ジェラルドは皮肉めいた笑みを浮かべ、蜜濡れの裂け目を指で割った。
「ぁっ……!」
ちゅぷんっと水っぽい音が立つのは自分ではどうしようもなくて、しかし素直に認めたくはないので脚をぎゅうっと閉じて抵抗する。
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エリスがもだえ始めると、ジェラルドは胸のいただきをいじるのをやめて服のくるみボタンに手を伸ばした。両側に白いレースの襟がついた一番上のボタンを皮切りに次々とはずしていく。
「あ、ぁ」
このままではいけない。そうわかっているのに彼の手を払いのけらない。ボタンがはずされていくのを止められないのはきっと、これまで幾度となく体に快楽を刻み込まれてきたせいだ。
エリスはかろうじて右手だけをジェラルドの手の甲に添わせ、もう片方はカーテンごと窓に張り付けて支えにしていた。
「体の力を抜け。その貧相な胸を庭師に見られてしまうぞ」
「え……っ!?」
ハッとする。快さのせいでぼやけていた視界が彼の一言で明瞭になり焦点が合うと、閉じ合わせたはずのカーテンに隙間ができているのがわかった。手に力が入っているせいでカーテンにシワが寄り、庭が垣間見えている。
「――それとも、見せつけたいのか?」
ガクンッと体が前へ揺れ動く。
「やっ、ぁ……ッ!! なに、するんですか……!」
頬に触れるのはカーテン生地。さらけ出された乳頭をこするのは、つめたい窓ガラスだ。ジェラルドはエリスの体を窓ガラスに押しつけている。
「興奮してるんだろう。いつにも増して硬くなってる」
「……ゃっ!」
顔は横向きにカーテンに添い、乳房の先端だけがえんじ色のカーテンを避けて窓面に当たっている。胸とガラス面のあいだにはほとんど隙間がないというのに、ジェラルドは下方から指をくぐり込ませて乳頭の感触を確かめたのだ。
「こ、ういうのは……やめて、くださいと……わたし、何度も申し上げて……っ、います」
「そうだったか?」
本当に庭にだれかいるかもしれないと思うとゾッとする。顔は外からはわからないが、胸もとが窓ガラスに張り付いているなんて、不可思議な光景に違いない。ジェラルドはこういう――羞恥心を反道徳的にあおるようなことをたびたび仕掛けてくる。
「……気持ちいいくせに」
ほとんどゼロ距離で、甘さを帯びたかすれ声を耳のなかに吹き込まれ、ぞくんっと秘所が淫らに反応する。
「そ、んな、こと」
官能的な反応を見せる体には見ぬ振りをして否定の言葉を口にしようとしていると、証拠を見せろと言わんばかりにスカートをめくられなかのドロワーズを引き下ろされた。
「そんなことは、あるだろ」
「な、い……ですっ」
太ももの内側をモゾモゾとうごめくのは意地の悪い男の武骨な指。あふれた蜜の軌跡をおおげさに蛇行することでわざとらしく誇張して撫でたどっている。
「っは、どの面を下げて言ってるんだ」
ジェラルドは皮肉めいた笑みを浮かべ、蜜濡れの裂け目を指で割った。
「ぁっ……!」
ちゅぷんっと水っぽい音が立つのは自分ではどうしようもなくて、しかし素直に認めたくはないので脚をぎゅうっと閉じて抵抗する。