エリスはこうべを垂れていた。落ち込んでいるところにジェラルドが追い打ちをかける。
「最後の問いは解答放棄か? ……さあ、仕置きの時間だ」
なぜ笑みを浮かべているのだ。ジェラルドは初めからエリスに看護助手をさせる気はなかったということなのだろうか。
(そうよ……だって最後の問いはあんまりだわ)
クラヴァットを解いていくジェラルドをエリスはじいっとにらみ上げる。彼がなぜクラヴァットを解いているのか考えもせずに。
「じっとしていろよ」
「――っ、え?」
ジェラルドは椅子の背とエリスの体を一緒くたにクラヴァットで縛り上げた。
「ちょっ、なにをなさるんですか!」
「仕置きの時間だと言っただろう」
両腕も胴体と同じくクラヴァットを巻き付けられているので身動きが取れない。足だけは自由になるけれど、立ち上がったところで椅子を背負って歩くことになってしまう。
ジェラルドの手がエリスの胸もとに伸びる。細く赤いリボンを解き、白いブラウスと紺色のメイド服のボタンを外す。ここまでくれば彼がなにをしようとしているのか容易に想像がつく。
「や、やめてください! どうして……」
外すのならば腰のあたりに巻き付いているクラヴァットにして欲しい。しかし願いは虚しく、ジェラルドはエリスのシュミーズの前を手際よく開け広げにした。
――見られている。視線は無遠慮にむき出しの胸に集中している。
「……やはり小さいな。どこにあるのかわからないくらい。羽根で探ってみるとするか」
「……!?」
落胆の最中《さなか》に湧き起こったのは憤りと驚きだ。言葉が出ない。
ジェラルドは羽根ペンを手に取った。しかしそれは書き物をするときの持ち方ではなかった。羽根のほうをエリスに向けている。
「……っ、や」
首のあたりを真っ白な羽根が撫でる。それがあまりにもくすぐったくて、首をかきむしりたくなった。
「ぁ……ッ」
羽根はどんどん下りていく。なだらかな丘稜をゆっくりと辿り薄桃色に差しかかる。その瞬間、意図せず体がビクリと跳ね上がった。椅子がガタッと音を立てる。
「小さくともきちんと……いやらしく反応するんだな」
エリスはあごを引いて小さく首を横に振った。
(いやらしい反応だなんて……!)
そんなことはないと声を大にして言いたいのに、絶えず乳頭を羽根で撫でつけられていては話をするどころではなかった。
(くすぐったいだけ……それだけなんだから)
羽根で何度も乳首をなぶられているうちにそこは硬さを増した。そうなるとよけいに羽根の感触が如実になった。
前 へ
目 次
次 へ
「最後の問いは解答放棄か? ……さあ、仕置きの時間だ」
なぜ笑みを浮かべているのだ。ジェラルドは初めからエリスに看護助手をさせる気はなかったということなのだろうか。
(そうよ……だって最後の問いはあんまりだわ)
クラヴァットを解いていくジェラルドをエリスはじいっとにらみ上げる。彼がなぜクラヴァットを解いているのか考えもせずに。
「じっとしていろよ」
「――っ、え?」
ジェラルドは椅子の背とエリスの体を一緒くたにクラヴァットで縛り上げた。
「ちょっ、なにをなさるんですか!」
「仕置きの時間だと言っただろう」
両腕も胴体と同じくクラヴァットを巻き付けられているので身動きが取れない。足だけは自由になるけれど、立ち上がったところで椅子を背負って歩くことになってしまう。
ジェラルドの手がエリスの胸もとに伸びる。細く赤いリボンを解き、白いブラウスと紺色のメイド服のボタンを外す。ここまでくれば彼がなにをしようとしているのか容易に想像がつく。
「や、やめてください! どうして……」
外すのならば腰のあたりに巻き付いているクラヴァットにして欲しい。しかし願いは虚しく、ジェラルドはエリスのシュミーズの前を手際よく開け広げにした。
――見られている。視線は無遠慮にむき出しの胸に集中している。
「……やはり小さいな。どこにあるのかわからないくらい。羽根で探ってみるとするか」
「……!?」
落胆の最中《さなか》に湧き起こったのは憤りと驚きだ。言葉が出ない。
ジェラルドは羽根ペンを手に取った。しかしそれは書き物をするときの持ち方ではなかった。羽根のほうをエリスに向けている。
「……っ、や」
首のあたりを真っ白な羽根が撫でる。それがあまりにもくすぐったくて、首をかきむしりたくなった。
「ぁ……ッ」
羽根はどんどん下りていく。なだらかな丘稜をゆっくりと辿り薄桃色に差しかかる。その瞬間、意図せず体がビクリと跳ね上がった。椅子がガタッと音を立てる。
「小さくともきちんと……いやらしく反応するんだな」
エリスはあごを引いて小さく首を横に振った。
(いやらしい反応だなんて……!)
そんなことはないと声を大にして言いたいのに、絶えず乳頭を羽根で撫でつけられていては話をするどころではなかった。
(くすぐったいだけ……それだけなんだから)
羽根で何度も乳首をなぶられているうちにそこは硬さを増した。そうなるとよけいに羽根の感触が如実になった。