先生の淫らな指先 《 03

 機械音を発しながらローターがふくらみのいただきに触れた。テープで貼り付けられていたときとはくらべものにならない快感だった。
 雪谷は薄桃色の端をぐりぐりとこすっている。

「あぁっ、ふ……っ。せん、せ……っぃ、ぁ……ッ」

 もっとも尖った、敏感なところには触れてくれない。乳首の根もとを震えるローターでぐるぐると押しまわされているだけだ。
 綾音はくねくねと腰を揺らしてよがった。潤んだ瞳で振り返る。雪谷は音もなく笑う。

「どうされたいのかはっきり言ってみろ。どんなときも主張は大事だ。それが正当なことなら、な」

 教え子にこんなことをしているくせに、教育者然としたことを言う雪谷が小憎らしい。しかしこれは綾音が望んだことだ。

 始まりは、渡すつもりのなかった手紙。そこからすべてが始まった。
 授業中に書いた、ひそかな想い。

『雪谷先生とえっちなことがしたい』

 口には出せない欲望を、浅はかにも紙切れにぶつけてしまい、それを没収されてしまったのだ。幸か不幸か、雪谷先生本人に。

 その日、指導室に呼び出され――そこから秘密の日々がいまもなお続いている。


「先生、乳首……っ。ぐりぐりって、してください……!」

 ひといきにそう言った綾音の頬はひどく紅潮していた。悩ましげな表情は雪谷の情欲を逆撫でして悦ばせる。

「んぁっ! ……っぁ、あ、ううっ!!」

 雪谷の両手がぞんざいに動く。綾音の乳首はふたつともローターでぎゅうっと柔肉へ押し込められ、無造作に弾いてもてあそばれている。
 綾音は雪谷のうえで身もだえして喘ぐ。蜜奥が焦がれてしまい、腰を揺り動かさずにはいられない。
 いまだに膣口はローターでふさがれ、蜜をせき止められたままだ。
 じれてどうしようもなくなっている蜜壷の近くでひくひくと震える小さな肉粒を、雪谷がいじめだす。

「ふぁぁっ、ぁ、んんっ……! ぁっ、う、うう」

 振動するローターで花芽を揉み込まれる。
 達してしまいそうになったけれど、ローターを操る雪谷の指先はいいところで離れてしまう。

「先生、の、いじわる……っ」

憎まれ口のひとつでも叩きたくなる。綾音が絶頂しないように、彼はわざとそうしている。

「生意気なやつだな。気持ちよくしてやってるっていうのに」
「うっ、ふ……っ。ん、くぅ……ッ! あ、あああっ!!」

 乳首と淫核にあてがわれていたローターが急にその動きを激しくした。縦横無尽に性感帯をかすめてうごめき、たたみかけてくる。

「あ、アァ……ッ! いっ、ちゃう、うぅ……っ。ふ、ぁぁっ!」

 どくっ、どくんと二度目の絶頂を堪能して体を弛緩させる。

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