先生の淫らな指先 《 04

 綾音ばかり息遣いが荒い。
 はあはあと肩で息をして、ほてった体をもてあます。

「先生……っ。ナカ、に……ください」

 ローターでふたをされているところがどうしようもなくじれている。空虚な身の内を埋めたくてたまらない。

「ずいぶんとはしたない言動だな」

 綾音をとがめながらも雪谷は彼女の穴を埋める準備を始める。
 ベルトをはずし、スラックスの前をひらいてトランクスを引きおろすと、肉茎はすでに挿入できる形をしていた。

「――っぁ……!」

 じゅぷっ、とひどい水音とともに膣からローターを引き抜かれた。なかであふれかえっていた蜜がいっきにトロトロとこぼれ落ちる。

「んっ、ひぁっ、ぁああ……ッ!!」

 なかの愛液をふたたびせき止められた。太く硬い陽根はぐぷぷっ、と大きな水音をともなって綾音の体内を突き上げる。

「おまえのナカ、絡みついてくる……」

 めずらしく感想を述べ、雪谷は腰を上下させる。彼のうえに乗っかっている状態である綾音の体も連動した。乳房がふるふると揺れている。その揺れるふたつのふくらみをぎゅうっとわしづかみにして、雪谷は言う。

「こういうのも、今日までな」
「ふ、ぇ……っ?」

 突き上げてくる雄物がもたらす快感に酔いしれていたところにいきなり告げられ、綾音は目を白黒させた。

「そん、な……。どういう、意味……で、すか? ぁ、う……っ!」

 上下に体を揺さぶられながら綾音はたえだえに訊いた。吐く息のほうが多くなってしまって少し苦しい。

「そのままの意味だけど?」

 雪谷はゆるく律動しながら続ける。

「俺、明日で教師やめる。親父が急に倒れて旅館をつぐことになった。それと――」
「ぁ、んぅっ……!」

 急にぐんっ、と下から強く突き上げられ、そのまま律動が激しくなる。

「あっ、あぁ、んん……っ!」
「――こうやっておまえに手を出す俺は教師失格だから」

 自分の喘ぎ声が邪魔で、彼がなにを言ったのかわからなかった。

「せ、んせ……っ? いま、なんて……っ、ぁ、ふぁぁっ!」

 雪谷は綾音の質問には答えずさらに激しく上下運動をする。

「先生……っ。さっき、なにを……あんっ、ん、ふっ」

 何度、尋ねても返事はなかった。ぐりぐりと身の内を引っかきまわされるだけ。彼はなにも話さない。

「っ、ぁう……!」

 雪谷が立ち上がったので、綾音も同じように、つながったまま体勢を変える。机のうえに手をついて、うしろからの突き込みに耐える。

「ひぁっ、あふっ、ぅう……!!」

 挿入がいっそう深くなった。
 蜜壷の行き止まりをガツガツと無遠慮に突かれ、喘ぎ声が止まらない。

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