「ん、ぁ……っや、んん……」

流れ出た蜜をすくいながら晴翔は杏樹の雌陰を追い立てる。いつもの、焦れったい舌づかいだ。
杏樹は舌戯に悶え、無意識のうちに腰を揺さぶっていた。つまさき立って、酔いしれる。

「……俺のが欲しい？」

「ふ……ぁ、う」

彼の唇が離れ、それまで舌があったところにはすぐに指が納まる。蜜壺のなかを四方にかきまわしながら晴翔は乞う。

「俺のが欲しかったら、言ってごらん。俺が期待してるようなことを言えたら、挿れてあげる」

「はぅぅ……っん、な……何て、言えば……いいの」

「そこは自分で考えて。杏樹ならわかるよね？」

「ああ……ッ！」

中指が最奥を突き、彼の熱い舌は花弁を舐めまわしている。

（晴くんが期待してることって……？）

考えてもわからなかった。というよりも、こんな状態では考えられない。けれど陰部はヒクヒクと痙攣し始め、明らかに彼のものを欲していた。

「晴くんの……おっきな、ペニス……私のなかに、挿れてください」

鈴虫が鳴く声よりも小さかったかもしれない。でもこれが精一杯。それ以上のことは思いつかないし、大きな声で言えたものではない。

「……聞こえなかったな。もう一度」

「はふ……っ！」

恥骨の裏側をゆるゆるとこすり立てられる。達するには弱い刺激だ。きっと、いや間違いなく意図的に彼はそうしているのだ。杏樹はもどかしさに目を細める。

「はるくんの……っ、おちんちん……挿れて、早く……っ！」

「挿れて、どうされたい？」

「ふぁ……っ、あ……挿れて……いっぱい、突いて……めちゃくちゃに、して……」

よくもこんなにはしたない言葉が次々と出てくるものだ。われながら、どうしてしまったのだろうと思いながらも、彼の陰茎を身体のなかにおさめたくてたまらない。

木の幹に手をつく格好で彼に背を向ける。彼がそういう体勢をうながした。

「っふ……ん、んぅ」

両脇から伸びてきた彼の両手が乳房をつかみ、先端をしごく。早く挿れて欲しいのに、晴翔はなおも焦らし続ける。

「早く挿れて……ねえ、晴くん……、私、へんに……なりそう……ん、んっ」

「杏樹は悪い子だね。ここは公園だよ？　こんなところで挿れて欲しいだなんて」

「ンッ……あ……ぁッ！」

雄棒が膣肉を圧迫する。晴翔は杏樹をののしるような言葉をささやきながら、素早く腰を前後させた。

（こんなになっちゃったのは、晴くんのせいなのに……！）

もともとすすんでこんなことをしているわけではないのに、淫らだと責められる。激しい律動のせいで反論の余地はなく、杏樹は嬌声ばかりを上げる。

「……そんな杏樹が、俺は大好きだよ。これからもいっぱいしようね」

「ふぁ……っん、んん……！」

どういう脈絡で彼が愛の言葉を口にしたのかわからない。唇を塞がれているから息苦しくてしかたがない。
それでも、あらゆる性感帯に触れる彼のすべてが愛しくて、杏樹は夜の公園で至高の快感を味わった。