もうこれ以上はないというくらいに気持ちがよくなるのに、彼の指が動くたびに快感は際限なくふくれ上がる。
くちゅ、ぬちゅっという水音はどこから聞こえてくるのだろう。自分の体から発せられているような気がするが、実際に目で見て確かめる勇気はない。
(だって、極夜さまの指が……動くから、こんな音が出るのよね……?)
脚の付け根の奥はどうやら指が入り込む隙があるらしい。
勇気を振り絞ってちらりと下を見やれば、彼の指を体がのみこんでいるではないか。極夜の中指は付け根まですっぽり埋まっている。
(や、やっぱり……見なければよかった!)
とんでもなく恥ずかしい上に、どうしてか極夜の指の動きが激しくなってしまった。
ぐちゅぐちゅっと大きな水音が立って、内側をこすられる感覚がますます強くなる。そのことにばかり神経が集中する。
粒になっているところをツンッと押されれば、絶叫してしまいたくなるほどの快感に襲われた。
「ふぁ、あっ、あぁ……!」
止まらない喘ぎ声とともに快感がのぼりきって、ドクドクと脈づいたあとで引いていく。下半身がひとりでにピクッ、ピクッと小刻みに震える。
極夜は鈴音のなかからゆっくりと指を引き抜き、自身の着物の裾をかきわけた。
「全部、ほしい……」
熱に浮かされたように言葉をつむぎ、鈴音の両脚を左右に押し開く。
極夜がなにをほしがっているのか、すぐにはわからなかった。
できるすべてものを捧げたいから、抵抗なんてしない。
ただ、とてつもなく大きな肉塊を脚の付け根に押し当てられたので、少しばかり怯んでしまう。
極夜は確認するようにじいっとこちらを見つめてくる。
怖いという思いはあったけれど、こくりとうなずく。
すると、いっきに彼が押し入ってきた。
「アッ――……!」
肉竿が体内を貫くにつれ、声を出すのもはばかられるような壮絶な痛みに見舞われる。
極夜は眉根を寄せて、腰を進めるのをやめた。
「……痛むか?」
――痛い。けれど、彼とつながっている。
いますぐ抜いてほしい。でも、彼の欲していることならば――最後まで応えたい。
しばし葛藤したのち、鈴音は「平気です」と嘘をつく。
極夜は小さな声で「すまない」と言って、肉の棒を押し進めた。鈴音の嘘に気がついている。
肉茎を鈴音のなかにすべておさめると、極夜はしばらく動かなかった。
彼が深呼吸をするものだから、こちらまで深い息になる。
愛おしいものを包み込むように、彼の手のひらが頬に添う。撫でまわされると、まるで「愛している」とささやかれているようだった。
それからどちらともなく、唇が重なった。
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くちゅ、ぬちゅっという水音はどこから聞こえてくるのだろう。自分の体から発せられているような気がするが、実際に目で見て確かめる勇気はない。
(だって、極夜さまの指が……動くから、こんな音が出るのよね……?)
脚の付け根の奥はどうやら指が入り込む隙があるらしい。
勇気を振り絞ってちらりと下を見やれば、彼の指を体がのみこんでいるではないか。極夜の中指は付け根まですっぽり埋まっている。
(や、やっぱり……見なければよかった!)
とんでもなく恥ずかしい上に、どうしてか極夜の指の動きが激しくなってしまった。
ぐちゅぐちゅっと大きな水音が立って、内側をこすられる感覚がますます強くなる。そのことにばかり神経が集中する。
粒になっているところをツンッと押されれば、絶叫してしまいたくなるほどの快感に襲われた。
「ふぁ、あっ、あぁ……!」
止まらない喘ぎ声とともに快感がのぼりきって、ドクドクと脈づいたあとで引いていく。下半身がひとりでにピクッ、ピクッと小刻みに震える。
極夜は鈴音のなかからゆっくりと指を引き抜き、自身の着物の裾をかきわけた。
「全部、ほしい……」
熱に浮かされたように言葉をつむぎ、鈴音の両脚を左右に押し開く。
極夜がなにをほしがっているのか、すぐにはわからなかった。
できるすべてものを捧げたいから、抵抗なんてしない。
ただ、とてつもなく大きな肉塊を脚の付け根に押し当てられたので、少しばかり怯んでしまう。
極夜は確認するようにじいっとこちらを見つめてくる。
怖いという思いはあったけれど、こくりとうなずく。
すると、いっきに彼が押し入ってきた。
「アッ――……!」
肉竿が体内を貫くにつれ、声を出すのもはばかられるような壮絶な痛みに見舞われる。
極夜は眉根を寄せて、腰を進めるのをやめた。
「……痛むか?」
――痛い。けれど、彼とつながっている。
いますぐ抜いてほしい。でも、彼の欲していることならば――最後まで応えたい。
しばし葛藤したのち、鈴音は「平気です」と嘘をつく。
極夜は小さな声で「すまない」と言って、肉の棒を押し進めた。鈴音の嘘に気がついている。
肉茎を鈴音のなかにすべておさめると、極夜はしばらく動かなかった。
彼が深呼吸をするものだから、こちらまで深い息になる。
愛おしいものを包み込むように、彼の手のひらが頬に添う。撫でまわされると、まるで「愛している」とささやかれているようだった。
それからどちらともなく、唇が重なった。